意外と怖い研究室の学生のうつ病|大学に入ったら気を付けよう

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研究室とうつ病2

皆さんは大学の研究室というとどんな印象を受けるでしょうか。特に理工系の学部の研究室です。1人で黙々と研究を重ねて論文を書く。ここに煩わしい人間関係があると想像する人は意外と少ないかもしれません。

でも、たまに言われることなのですが、大学の研究室でうつ病を発生したり登校拒否に陥る学生は結構多いみたいです。

というのも、自分も大学は工学部の学生だったので、理系の大学の研究室の雰囲気は何となく肌で感じるものがあります。

実感として、たしかにうつ病になる要因が満載だと思います。自分も精神科に通院するギリギリ一歩手前まで追い詰めてしまったことがあります。では、理系の大学の研究室の学生はなぜ心を病みやすいのか、思うところを書いてみました。

〇人間関係に悩む学生達の精神は破壊される

以前ブログのネタを考えようと、人間関係のない気楽な職場にはどういうのがあるのか調べてみたことあるのですが、そこに堂々と研究職と書いているサイトがあってびっくりしたことがあります。

大学の研究室は、むしろ企業社会よりも人間関係に悩みやすい要素満載だと感じているからです。まあ、これは大学によるかもしれませんが。

基本的に大学の研究室は、教授、准教授、博士課程、修士課程、大学4年生で構成され、これが会社の上司と部下のような関係になります。

特に実験系の研究室では、後輩が先輩の研究を手伝って、先輩が卒業したときに後輩がその研究を引き継ぐという感じになります。この辺も構造的に会社の構造と一緒です。

企業社会も十分すぎるほど閉鎖的だと思うのですが、大学の研究室はそれに輪をかけて閉鎖的です。自由な感じなんて全然ないです。

人数が少ない分、周囲と仲良くできなければすぐに浮いた存在となってしまうからです。一見アットホームな雰囲気に見える研究室ほどその傾向は強いです。

不自由な企業社会をよく表現した言葉として、「懲役40年の世界へようこそ」というのをよく聞きますが、企業社会を刑務所としたら、大学の研究室は少年院です。

〇拘束時間が長い研究室に生気を失う学生達

研究室 学生 うつ病

人間関係に悩みやすい環境に加えて、特に実験系の研究室はやたらと忙しいのが特徴です。実際に装置を起動させるわけですから、拘束時間がどうしても長くなります。

帰るときは午前様なんてことは珍しいことではありません。帰ってテレビを付けたら、どのチャンネルも深夜の通販番組なんてことはざらにありました。論文の発表前は3~4日徹夜なんて当たり前の世界です。

正直学生ではなくて、奴隷ではないかと感じることも多くありました。

払ってくれたお金の対価を与えようと、一生懸命教育しているという思いがあればともかく、正直それが伝わってこない研究室の方が多かったような印象があります。

自分の研究室ではなかったですが、学生を人間と思わず、ほぼ奴隷のようにこき使うような研究室も多数あります。

しかも輝かしい研究実績を出している研究室ほど、実は裏側はそんな感じだったりします。

〇研究室も大事なのは人間関係

理系の研究室だと、とにかく拘束時間が長いです。個人的に拘束時間が長い=ブラックという考えは少し短絡的かと思うのですが、

問題なのは、大学4年生になって研究室に配属されてから、急に閉鎖的な人間関係を良好にすることが求められてしまいます。それでいて拘束時間が長いから心を病んでしまうのかと思います。

大学生、研究室に配属される前であればかなり自由の身分です。

部活やサークルに入ったり、バイトに明け暮れる人が大半かと思いますので、大学生活も何かしら人間関係はあるのですが、部活やバイトであれば、気に食わなければ辞めれば良いので、人間関係を選ぶ自由があります。

やろうと思えば同じ学部学科内で友達がいなくても、部活やバイトの人間関係で充実した学生生活を送ることが可能です。

しかし、研究室となるとそうはいきません。価値観の合わない人とも共同生活を送らないといけないので、会社の閉塞感、いやそれ以上に窮屈だったりします。

【関連記事】大学院に進むならば精神的に辛い状況が続くことを覚悟せよ

最近の理系の学生はほとんどが大学院に進むと思いますが、窮屈な人間関係を思い知らせるという意味で職業訓練的な要素が強いです。部活やサークルの人間関係とは全然違ってきます。

研究室配属前と配属後のギャップがかなり大きいのが、自分の大学生活の大きな印象です。

研究というと、求められるのは継続した努力と運という、どこか個人事業主的なマインドが求められると思われがちですが、なんといっても人間関係が欠かせない業界だというのを思い知らされました。

■学生のうつ病の関連記事

【関連記事】うつにならない理系の研究室の選び方4つ|これだけは注意しよう! 

ということで、理系の研究室選びの際に、注意すべきことをいくつか書いてみました。

学生最後を飾る研究室生活ですが、ここで選択を誤ったり、過ごし方を間違うと、かなり憂鬱な日々が続いてしまいます。

結構自分も研究室生活は苦労したので、同じ思いをしてほしくないと思って書きました。良かったら併せてご覧ください。

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コメント

  1. ys より:

    貴重な記事有難うございます。自分も最近、某大学の大学院生として研究室に配属勤務しています。私の場合は大学卒後で、社会人からの院生であり、ブログの状況とは少し違います。ですが、本当に人間関係が大切であるということを改めて実感しました。今は少しましになりましたが、当初は指導教官と全く人間的に合わせることができずに苦しみました。癖が強く、シャイな性格もあるのか、全く関りを自ら持とうとはされない人でした。後から知ったのですが、私以外にもその教官の下についた人が3人ほどいたのですが、3人とも違う教官に変わったそうです。人間関係を上手く構築するという修練にはなったのかもしれませんが、一度も楽しいと思ったことがなく過ごしました。その研究室自体も、他のチーム同士で関わるという感じではなく、それぞれが独立している感じでした。他のチームもその教官のチームの人間関係が破綻していることは分かってはいるものの、どうしようもないといった具合でした。初めは教授からも大丈夫だよ、と言われてまあ何とかなるかと思っていましたが、ふたを開けてみるとかなり研究室内の全体の人間関係が破綻(もしくは極度に関りを持とうとしない?)していました。欲を言えばきりがないし、もう社会人なのだから自分で判断して、道を切り開け!と言われるかもしれませんが、大学院へ授業料を払っている立場でもあり、私自身は大学の教育機関という役割は非常に大きいと思っています。それは生徒が例え年長者であっても変わらないと思います。少なくとも、指導する、教育をしているんだ、という態度や人間性を感じられない研究室でした。実力のあるものが勝手にやっていればいいわ、という感じでした。これでは後進の者も、入ってこないと思いますし、僕も後輩を入れたくありません。大学の研究室だから大丈夫だろう、という考えは危険です。前もって内部情報がわかるならば探ったほうがいいです。私のように数年を耐え難い気持ちで過ごす羽目になります。今の日本の多くの大学では、どういう指導をしているかということは、ぱっと外から見ただけだと分かりにくく、指導ができていなくても、教員はまず首になることはありません。論文で成果を出しているかしか、評価されません。指導教官も個人差が激しいです。お金を払ってまで、自分が得られるものの価値があるのかをもう一度考えるべきです。自分は正直、お金を払ってまでの得られるものは無かったと思います。強いて言うならば、強烈な環境に耐えるドMな精神力が養われたことくらいでしょうか。精神衛生上、人間関係に問題がある研究室は間違いなくやめた方がいいです。

    ・結論、人間関係が一番大事です。