選択理論心理学の勉強会では、カウンセリングのロープレも頻繁に行われます。1人はカウンセラー役で1人はクライアント役となり、テーマを1つ決めて実際にカウンセリングの訓練をします。
インプロ(即興の演劇)みたいな感じで、カウンセラーだけではなくてクライアント役をこなすのも難しそうだなあと思っていたのですが、結構クライアント役はこなせたりします。てか、結構クライアント役を演じるのが好きだったりして♪
自分はカウンセラーになるつもりは、今のところないのですが、〇〇コンサルタントとか、何かしら人に教える仕事は取り入れると思うし、技術系の会社員とかでもいずれリーダーシップを発揮したり、部下に何か教えていく必要があるので、カウンセリングの学習することは結構有効だと思います。
〇育児も家事もそっちのけで趣味に没頭する夫
先日のお題は、「育児も家事もそっちのけで趣味に没頭する夫を何とかしたいと悩んでいる主婦」という設定でロープレを行いました。
趣味のバイクに夢中になり、休日はバイクで出かけ、帰ってくると趣味が高じて作ったブログで記事を更新したり、同じ趣味仲間とネットを経由して交流したりばかりで、家事にも育児も顧みない。
「たまには子供見てよ」とか、「家のこと手伝ってよ」と言っても全然動こうともしない。これでは旦那は給料を持ってくれるだけの人で、一緒にいる意味がない。離婚もしたいが、旦那に未練はあるし、離婚後うまくやっていける自信もない。
夫に自分の気持ちをわからせて、家のことに目を向けてもらうにはどうしたらいいでしょうか?というお題です。
〇「夫に〇〇してほしい」という考え方で解決するのか?
いかに誰かに〇〇してくれるに考える行為は、まさに外的コントロールの考え方になります。「人は自分の行動しかコントロールすることはできない」という選択理論心理学の考え方の対極の「他人を、外部からの刺激でコントロールしよう」という考え方です。
基本的に人間は自分と未来は変えられる、過去と他人は変えられないと言われます。奥さんの場合は「夫が自分に振り向いてくれない」「どうやって趣味の時間を自分たちに向けさせるか」ということばかり考えてしまっています。
旦那さんの立場になると、自分の上質世界を剥がされようとしているのですから、気持ちの良いはずがありません。当然言うことを聞かなくなってしまうと思います。
奥さんは夫が趣味の時間を減らして自分達のために目を向けてくれれば解決すると考えていますが、旦那さんにとって趣味の時間を減らすなんてことは拷問に近いことなのです。
「これからうまいもの食うな」と言われて、聞き入れたい人はいないと思います。旦那さんにとって、バイクの時間が最高に快適な時間なのです。
少なくとも悪い趣味ではないですから、個人的には旦那さんの趣味を維持したいという気持ちが出てきました。まあ、これは自分もドライブでいろんな場所に行ってブログに書いたりするのが趣味なんで、いくらロープレと言っても旦那さんの趣味に共感してしまったのもありますが(・・;)
〇夫とどう関わっていくかにフォーカス
ということで、奥さんが旦那さんとどう関わっているかをヒアリングしてみたところ、ほとんどコミュニケーションを取っていない、そもそも旦那さんが家にいてもバイクのことしか考えていないのでコミュニケーションが取れないとのことでした。
それでは、旦那さんに趣味のバイクのことについて一緒に話したことあるか、と聞いたら、それも全然ないということです。たぶん奥さんが旦那さんの上質世界を受け入れようとしていない。旦那さんに上質世界に入れてもらっていないという感じに思えました。
それでは、旦那さんと、そういった会話もしてみたらどうかと提案してみました。相手の趣味を受け入れるようなコミュニケーションを心がけて、自分のお願いも話してみたらどうか。まずは旦那さんとの関わり方から変えてみたらどうか、ということにフォーカスしてみました。
たしかに奥さんも旦那さんに趣味の時間を犠牲にしてまで家庭に向き合ってほしいわけではなく、お互い家庭について話し合うことから始めたいことに気付いているようでした。
【参考記事】
・人間関係を破壊する3つの怖い考え方|外的コントロールとは?
カウンセリングの学習していて感じるのは、相手にアドバイスするのではなく、自分がどうしたいのか気付かせることがポイントだと感じました。
このように、相手の上質世界を受け入れながら話し合って、解決方法を探っていくって、人間関係の基本なんだなあと感じます。あまり価値観が違う人と生活をともにすると考えれば苦痛ですが、どうしても上質世界は人によって違いますからね。相手に興味を持つってこういうことなのかな?とも少し思いました(^^)