「会社の仕事ができない人が、起業しても絶対にうまくいかない」ということを、よく聞きます。
「起業してもやりたいことがわからないけど、とりあえず会社を辞める」ではたしかにリスクを伴いますが、会社を辞めてでもやりたいことが、ぼんやりながら見えている場合は、個人的には思い切って会社を辞めた方が良いかなあ、と思います。
でも、そんな時に現れるのが「今の仕事もろくにできないのに、辞めても無理だ」というドリームキラーの声。
こういう人に脅されて、嫌々会社員を続けるのは避けたいところです。
■仕事ができない人は会社員に向いてないだけかも
仕事ができない人には、様々な理由がありますが、見過ごしてはいけないのは、そもそも会社員に向いてないため、仕事ができないという烙印を押されているケースです。
会社を辞めて、様々な働き方、生き方をする人に出会って来ましたが、それでも世の中には会社員が大半です。
2017年10月現在、総務省統計局のデータでは、6596万人の就業者のうち、雇用者は5866万人、自営業は696万人というデータが出ています。つまり、労働人口の9割は会社員、自営業者はわずか1割なんです。
そう考えると、日本は異常なまでに会社員が多いことがわかりますね。そんなに日本人は会社が大好きなんでしょうか。当然、そんなわけないですよね。
部活でも陸上や卓球のような個人競技に向いている人がいるように、野球やバスケなどの団体競技に向いている人がいるわけです。
自分は昔から団体競技が大嫌いでした。野球みたいに自分の持ち場がはっきりしていればともかく、特にバスケとか、バレーとか、もうどうしたら良いかわからなくなる。
周りがパヤパヤ動いているので、もう何をしたら良いかわからないんですよね。こういう団体競技は。⇒個人競技が好きで団体競技が嫌いな理由
そういう特性があったので、どうも自分はチームで何かをするというのは向いていない。1人で動き回るほうが圧倒的に向いている。
個性心理学でも本質は22番の「強靭な翼をもつペガサス」なんです。(ちなみに個性診断カルテをもらったら、表面もペガサス、意志・希望は「こじか」でした)
束縛されるのが本当に嫌い。1人で自由にいろいろ動いた方が、能力を発揮できるなあ、と感じていたんです。
そんな人が会社員をやっていたから悲惨だったわけです。まあ、気が狂いそうになりました。
でも、「会社を辞めてどうするの?」「起業して大丈夫なの?」「辞めるなら会社の仕事できるようになってから辞めて」とか言われてました。
実際、当時は副業で何か実績を残していたわけではないので、なかなか会社を辞めることはできず、まあ悶々としていました。
いつの間にか自分の話をしてしまいましたが、本当に会社員に向いてない人はたくさんいると思います。
労働人口の9割は会社員とはいっても、では労働人口の何割の人が会社員に向いているんでしょう?
データを見たことがないですが、どんなに多く見積もっても、本当に会社員に向いている人は、多く見積もっても労働人口の2~3割が限界ではないでしょうか。
その2~3割の中でも、自分に合った職種を選んでいる人がどれだけいるか……。
あー、もう考えただけで恐ろしいですね。つまり、ほとんどの人が向いてない仕事をしていることになります。
それで仕事ができないなんて当たり前なんです。
特に会社員に向いてない人は、早く会社を辞めて起業したほうが良い。その方が絶対に向いてることができるので、どんなに忙しくても、セルフブラック状態になっても、精神的なストレスはなくなります。
会社員に向いてない人に向かって「今の会社が嫌だからって、辞めて起業してもうまくいかないよ」という言葉。あまりにおかしな言葉です。
例えるならば、イチローみたいな人が間違ってバスケをやっていて、向いてないと思って野球に転向しようとする際、それを「バスケもできないで野球なんかできるわけがない」と言っているようなもの。
村上春樹みたいな人が間違って画家をやっていたとして、「画家もできないで小説家になんかなれるわけがない」と言っているようなもの。
アインシュタインみたいな人が間違って哲学を専攻していて「哲学もできないで物理なんか理解できるわけがない」と言っているようなもの。
これぐらい、「会社の仕事ができない人が、起業しても絶対にうまくいかない」というのは、おかしな言葉なんです。
■仕事で使えないと烙印を押されている人は転職や起業して挽回を
「こいつは仕事ができない」「こいつは仕事では使えない」そういう烙印を押されている人は、ただ単に、自分の合っていない仕事をしているだけなんです。
会社員に向いている人は、自分に合っていない職種を選んでいる可能性があるので、早急に転職活動を。
会社員に向いてない人は、早急に会社を辞めて起業を。勇気がなければ副業を。
いろいろ逃げ回ってみても良いと思います。いろんな経験をしていくなかで、自分に合っているのが見つかるかもしれない。
自分に合っていない会社の部署で、ずっとわけのわからない仕事をしている人は、とにかく逃げること。逃げて逃げて逃げまくる。
ただし、これが全員に該当するかどうかは微妙。本当に、どこに行ってもだめで、起業してもだめで、救いようのない人もたまにいるので。これは別途記事に書いてみようと思います。
でも、そうではない人は、ぜひ早く会社を辞めて、転職するなり起業して、人生を挽回しましょう。
■会社員と自営業には、求められる能力が違う
何が言いたいかというと、会社員と自営業には、そもそも求められる能力が違うということです。
マインドでも、スキルでも、ノウハウでも、あらゆるところで会社員と自営業は全然違う。
会社員と自営業は、まったく別物と考えて良いわけです。
つまり、会社員に向いてない人は、自営業に転向して、完全に挽回できる可能性があるわけです。
逆に、会社員に向いてる人は、自営業になることで破滅することもあります。
ただ、個人的には、もう少し自営業の割合が増えても良いのではないかと思います。もう、そんなに産業の発達なんて期待しなくて良いわけだし、特に大企業はどんどん少なくなって良いのかなと思っています。
会社員に向いてる人は会社員で、自営業に向いてる人は自営業で。そういう選択を間違えないような教育は必要ですね。