自分のことばかり考える人がいます。「自分さえ良ければいい」「自分が勝てれば相手はどうなってもいい」「他人のことなんていちいち考えていられない」
自己愛性人格障害という病名があるように、自分のことばかり考えている人は自分のことだけが大好きと思われがちですが、実はそういうわけではなく、本当は自分のことが大嫌いで、自分を大事にしていなくて、自信を失っているということです。
■自分も自己中と言われる人だった
自分は昔から自己中と言われるタイプでした。「マイペース」と柔らかく表現する人もいましたが、なかには実は「こいつ自己中だ」と思っていた人もいるかもしれません。
自分のことばかり考えている、自己中と言われるようになったのは、かれこれ小学校5~6年の頃です。担任の先生に指摘されたことを今でも覚えています。
「自分のことばかり考えていないで、周りをちゃんと見なさい」
それ以降、中学校に入って友達に自己中と言われてみたり、大学に入っても先輩から「他人に思いやりのない人」と言われたり。
言われてみれば、就職してからは、似たようなことを何度も言われてみたりしていました。恋愛しても相手から似たようなこと言われてみたり……。「私のこと考えてるの?」みたいなことを言われたり。
そもそも結局会社を辞めて独立してしまうくらいなので、自分を貫こうとしている我が強い部分があったのかもしれませんが、当時の自分のことを考えると、次のような特徴があったような気がします。
・仕事で自分に自信がない
・自分を良く見せようとしていた
・実は自分がない
・自分のことが好きかと言われればyesと言えない
・自分の思い通りの人生を送っていない
つまり、自分のことを大事にしておらず、自分のことが好きではなかったと思うのです。
会社員時代、自分に合った環境にいたかと言われれば、それは全然ないです。よく「会社員向いていないです。絶対独立した方がいい」と自覚していたのに、会社員やっていたから、理想と現実のギャップが起きていたのです。
■自己中な性格を直したい人は自分に合った環境を
まだまだかもしれませんが、自分の場合、会社を辞めて独立して以降は相手に目が行くようになった気がします。
これは会社を辞めて自由の身になったので、自分が置きたくない環境を選ぶ必要がなくなったこと。組織の束縛から抜け出して、本当に自分のやりたいことに集中して時間も割けるようになったこと。
妙にイライラすることがなくなって、自分の中で余裕が生まれたのだと思います。
なので、自己中な性格を直したいなら、適材適所に自分の身を置くことが大事だと思います。
自分に余裕がないということは自分のことを大事にしていないということだと思います。
逆に言うと、理想と現実のギャップでうつになりかけると、一転して自己中になってしまうこともあり得るのです。
精神的に病んでいるときは、どこか他者依存的で、他人のせいにしがちになったりしないでしょうか?そして、自分が正しい、相手が間違っていると思い込んだりしないでしょうか?
自分のことしか考えられないと思ったら、敢えて自分のことを好きになるために、自分を満たすことを考えた方が良いと思います。
■【インサイドアウト】まずは自分から満たす
インサイドアウトという言葉を、自己啓発書でよく聞くと思います。
まずは自分から満たし、そして相手を満たす。その順序も、自分⇒家族⇒両親⇒会社やビジネスパートナーや仲間⇒顧客⇒社会貢献と、身近なところから満たしていくと良いとされています。
多くの人は、「世界を変えたい」とか言って、いきなり「社会貢献したい」とか思ったりするのですが、そうではなくて、まずは自分から満たすようにしていかないといけないと思います。
自分を大事に出来るようになって、ようやく人生の新しいスタートを切れるような気がします。
■一見自己中と言われる人は、実は魅力的な人である
ただ、自分の進みたいような方向がはっきりしていて、自分の夢に向かって突き進んでいるときに、「お前は自分勝手だ」と言ってくる人がいます。
善意で言っている場合もあれば、ドリームキラーもいるので注意が必要です。
たまに、自分勝手、自己中と言われる人こそが魅力的なこともあるのです。つまり、どういう人が自分を批判しているのか、見極めることが大事です。
どちらにしろ、いかにして自分を満たすかが最優先なのは言うまでもありません。