昨日キャッシュフローゲーム101を開催していました。実生活をリアルに再現しながら経済的自由を手に入れるまでの道程を、ボードゲームを通して体験できるため、お金に対する考え方や感覚を変えたいという人には、かなりおすすめのゲームです。そして、実際にラットレースを抜け出すと、
「やったー、実生活でもラットレースを抜け出すぜ~」という感じで、勉強もできてモチベーションも上げることもできるので、
家計簿の見直しをしてみたり、投資の基礎を勉強してみたり、お金の勉強のきっかけになったりもします。
そんなキャッシュフローゲームですが、このゲームのルールには、かなり重要な意味が隠されていることが多かったりします。
ぜひ、主催する人も参加する人もルールの本当の意味を知ってほしいと思ったので、いろいろシェアしていきたいと思います。
〇ラットレースとファーストトラック
写真の①の小さい円がラットレースで、最初はここからスタートします。というより、ゲーム会はほとんどこのラットレースしか出てきません。だいたい時間都合で②のファーストトラックの中を回っている時間までないと思います(・・;)
・お金のために毎日汗水垂らして働き続ける。
・せっかく収入を増やしても借金の返済に追われたり、無駄遣いしてお金が貯まらない
・会社をクビ、倒産、または病気で働けなくなれば即アウト
こう書くと何とも恐ろしい状態に見えますが、ほとんどの人は、まさにこんな感じだと思います。給料がなくなるのが怖くて、嫌々だろうが何だろうが働き続けなければならない。ゲームをやると、そんな感じを実際に模擬体験できるので、自分の普段の生活と重ね合わせることができます。
写真の②がファーストトラック、ハッピーリタイアを果たした状態、経済的自由を手に入れた状態というとわかりやすいと思います。これは金持ち父さんの本でも書かれている通り、お金のために働くのではなく、お金を自分のために働かせる状態です。
特に自分が動かなくても勝手に収入が入っている状態なので、いざという時困らないので、自分の好きなように生きていくことができます。
〇不労所得>支出
ラットレースから抜け出してファーストトラックに映る条件を示す不等式です。このゲームではラットレースの中をぐるぐる回りながら、この不等式の達成を目指します。
大事なことは、目的がお金持ちになることではないことです。いっぱい働いて、いっぱい稼いで、いっぱいお金を使う芸能人やスポーツ選手は、この不等式を達成しているとは限りません。
目指すのは、お金に困らない生き方です。勝手に入ってくる所得が支出を上回れば、自由に生きていくことができます。じゃらじゃらと派手に遊び回るのではなく、自由になること。これが重要なポイントです。
〇それぞれのマスの持つ重要な意味
・paycheckの申告
ここからは、ゲームを始めた後に通る各々のマスの持つメッセージについて書いていきます。ここに止まるか通過すれば毎月のキャッシュフロー(収入-支出)、つまり月々の貯蓄額を受け取ります。
なお、これはプレイヤーが直接銀行役の人に申告しないとお金を受け取れないルールになっているのですが、これは「貯めようと意識しないと全部使ってしまい、手元にお金が残らないよ」という重要な意味が込められています。つまり、paycheckの申告はただのルールではなく、お金を意識する訓練の意味合いで作られたルールです^^
・charity
寄付です。総収入の10%を支払って、次の回から3回サイコロを2個振って、合計進むことが出来るので、paycheckを多く通過することができ、お金を貯めやすくなります。(寄付するかどうかは選べる)
ここでは、「与えて欲しいものは、まずは自ら与えなさい」という、とても重要な意味があります。意外とこのゲームも自己啓発的な要素を含んでいるようです。
なお、日本人は投資しないだけではなく、実は寄付しない民族しても有名です。この辺はまた、別の記事で書いていきたいと思います(・・;)
・downsized
リストラです。総支出の全額を払い(払えなければ借金する)、2回休みます。ラットレースから抜け出せない人が最も脅えている部分だけに、かなりきつい設定です。
ファーストトラックに程遠く、ラットレースにどっぷり浸かっている人ほどこのコマに止まってしまうと今後のゲームがきつくなります。なんて現実的なんだ(・・;)
・doddas
無駄遣いです。手持ちの現金がなければ、借金してでも無駄遣いしなければなりませんが、これもリアルなルールです。実際に車とかローン組んで買う人いるので。
・baby
出産です。月々の支出に養育費が加算されます。キャッシュフローを追うゲームなので、子供を産むと悲しい気持ちになってしまうのがこのゲームの欠点かなと思っていますが、現実的に養育費は出産すれば避けられない問題なので、しっかりと意識していきたいところです。住宅購入や過剰なまでの生命保険料の支払い同様、家計破綻に繋がりかねないので。
・opportunity
文字通り投資の機会です。small dealという$5000以下の取引(不動産より株の購入の機会が多い)、big dealという$6,000以上の取引両方選べます。
運が悪いとこのマスにほとんど通過できないことがありますが、間違いなくファーストトラックに映ることはできません。
投資することが怖いのではなく、投資の知識がなくてお金を失ったり、機会を逃すことの方が恐ろしいことをここで学びます。このゲームのメインに当たる部分です。カードに書いてある意味をよく理解し(別記事に書きます)、自分で判断してトレーニングしていきましょうヽ(*´∀`)ノ
・market
不動産やビジネスの売買に関わる案件が書いてあるカードです。ここでプレイヤーはキャピタルゲイン(売却差益)を得ていくか、敢えて売らずにインカムゲイン(月々の収入)を維持していくかを選ぶことができます。
手持ちの資金がなくて、不動産を高値で売却して、資金を確保したいと思う時もありますが、誰かがこのマスに止まって、適当なカードを引かなければ売ることはできません。不動産投資は流動性リスクを伴うという欠点をリアルに再現しているなあ、とつくづく感じます。
〇ローンの支払いを先に返しても良い
プレイヤーにはそれぞれ、銀行ローンや教育ローンなどの借金を持っている設定になっていますが、自分の番で繰り越して返済しても良いルールになっています。
この場合は、金利の高いローン(おそらく小売店のつけだと思います)から先に返済していく方が良いでしょう。金利が高ければ高いほど、それは悪い借金なので。
これは実生活でも実践してほしくて、カードのリボ払いが癖になっている人は、さっさと一括返済してしまった方が良いです。
ただ、借金を先に返せば良いというわけではありません。敢えてここで手持ちの資金を使わず、ローンをそのままにして投資に回すという手もあります。
ローンの支払いを上回るリターンがあれば、それは最良の選択ということになります。この辺もすごい現実に沿っていてリアルですよね^^
〇破産……
キャッシュフローがマイナスで、しかも手持ちの資金がショートしていれば破産を宣告します。資産を安値で売り払うことになってしまいます。無理にローンを重ねて不動産やビジネスを買い込んで、売却するチャンスに恵まれなければ有り得ることです。
ゲームで破産は何回やっても構いませんが、実生活ではなるべく避けましょう(当たり前)。無理して持ち家を購入してしまうと、現実的にこういうパターンにはまりやすくなる気はします(・・;)