単刀直入に、資産を増やす方法は、大きく分けると基本的に3つしかありません。
(1)収入を増やす。
(2)支出を減らす。
(3)資産運用する。
聞くと当たり前と思われるかもしれませんが、本当にこの3つ以外で資産を増やす方法はありません。さらに計算式で表すと、以下のように非常にすっきりした形で資産を増やす方法を表現することができます。
収入-支出+資産×運用利回り
この計算式については、「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」(橘玲著、幻冬舎刊)という本で書いていたのを見たのが初めてですが、足し算、引き算、掛け算だけの簡単な式にも関わらず、お金に関して大切なことが全部凝縮された計算式だと思います。(なお、この本については「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015」として、内容を一部変えて最近出版されたので、興味のある方は一読をお勧めします)
【参考記事】
・お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015|お金の勉強を始める時のおすすめ本
・持ち家と生命保険は経済的自由の敵なのか?「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015」を読んで
自分は大学では工学部の電気工学科を卒業しているので、ある程度難解な方程式を見てきましたが(見てきただけで、全然理解はしていない)、これほどまでに、見た瞬間に誰もが納得してしまい、人生で重要なことが書いてある方程式は他に見たことがありません。
この方程式に外れないように生きていけば、自ずと資産は貯まっていきます。学校では、訳がわからず、実業の世界で役立つのかどうかよくわからないナントカ方程式とか、ナントカの法則とかは教えてくれるのに、こういう生きる上で大事な方程式は教えてくれないわけです。聞けば小学生でも理解できる方程式なのに……。お金の勉強は、自分でしなくてはなりません。
(1)収入を増やす
簡単に「収入を増やす」と書いてしまいましたが、それができれば苦労しないよヽ(`Д´)ノという方も非常に多いと思います。私の個人的な考えですが、たしかに他の「支出を減らす」「資産運用する」に比べると、難易度はかなり高いと思います。
今の仕事で収入を上げるにせよ、副業で稼ぐにせよ、スキルを上げて実績を上げないことにはどうにもなりません。支出削減と資産運用は、知識が非常に重要なウエイトを占めてきますが、収入を増やすには知識だけではどうにもなりません。実践がすべての世界で、困難な課題を一つ一つクリアしていかなくてはなりません。
「貯金とか投資なんてする必要はない。自分がどこでも稼げる人間になればいいんだ。だから、今の貯金額なんて気にしない」という声をたまに聞きますが、正直賛成しかねます。今稼げているからって、これからも稼いでいける保障はありません。
一度減らしてしまった収入を再び増やしていくのは、簡単なことではありません。しかし、ある程度資産が残っていれば、一定期間は大幅な収入減にも耐えることができます。何年か生活できる体力さえあれば、簡単に諦める必要もなく、好きなことで稼ぐためにチャレンジし続けることができます。ある程度資産があれば、これまで副業でやっていた事も、会社を辞めて専業にすることも可能です。
もちろん収入を増やすことに力を注ぐことを否定する気はしません。特に、自分の好きなことで稼いでいけるなら、これほど幸せなことはありません。また、いくら支出削減と資産運用で増やすには限界がありますが、収入を増やす分には限界はありません。理論的には、あっという間にお金持ちになることも可能です。将来必要になるお金を計算し、できる範囲で支出を抑え、金融商品に投資しつつ、ストレスとうまく付き合いながら稼げる人間を目指すのが、最も理想だと思います。
(2)支出を減らす
個人的には、これが一番簡単な方法だと思います。理由は、その気になれば、すぐに取りかかれるし、支出を減らすだけですから金融商品の投資のように資産を減らすリスクがないからです。お金を残したければ、使わなければいい。こんな安全な資産の増やし方は、他にありません。
また、資産運用するにしても、貯金をする癖がなくては、タネ銭が貯まらないわけですから不可能です。毎月の貯蓄額が少なければ、まとまったお金がなくてもスタートできる積立投資すらできないでしょう。つまり、支出削減ができなければ、資産運用にも着手できません。これが、結果的に大きな差を生んでしまうのです。
支出削減については、別の記事でも、もう少し細かく書いていきたいと思います。それほど資産を増やしていく基礎として、支出削減は非常に重要なウエイトを占めます。
ただし、節約にも欠点があります。上に書いてある通り限界があるからです。どんなに支出を抑えても、自分の収入以上にお金を貯めるのは無理です。当然のことながら、過激な節約はストレスになります。また、ケチってはいけないところでケチってしまうと、今後の収入にも響いてくるでしょうから、自己投資など、使うべきところには使った方がいいです。
また、節約だけでは効率が悪いです。また、現金だけ貯めていった場合、インフレが起これば、資産価値を落としてしまうことになります。資産を守りつつ、効率よく増やすための方法が資産運用です。
(3)資産運用する
金持ち父さんの本で言う、「お金に働かせる」状態です。自分が働いているわけではなく、勝手にお金が働いて、お金を増えてくれます。効率的に資産を増やしていくには、タネ銭を貯めて運用していくのが一番です。
ただし、当たり前の話ですが、資産運用には金融知識が必要です。ビジネスは知識より実践と思いますが、投資は実践より知識、言わば「知っているか、知らないか、ただそれだけ」です。
正しい金融知識を身につけなければ、痛い目に合います。詐欺案件も横行していますから、詐欺に合わないように気をつけることも必要です。それに、今の政治経済の現状を知ることも重要でしょう。
また、当たり前の話ですが、高い利回りを目指すということは、それだけハイリスクということになります。なので、短期で大幅に増やすことは、小遣い稼ぎなら別として、あまり考えない方がいいでしょう。長期的視点に立って、「なぜ投資するのか?」「何年後にいくら必要か」といったプランニングが必要です。(自分も100%プランニングできているか、と言われると疑わしいですが(・・;))
以上、資産を増やす3つの方法について、思うことを書いてみましたが、自分で書いていて、「本当にできているかなあ」と思うこともちらほらあります(´Д`;)
でも、経済的な不安から解放されるためには、この上の方程式の原則に生きるしか方法はありません。収入が増やしても、生活レベルを上げて散財しては意味がありません。いかに資産を守り、増やしていくか工夫することも重要です。