「〇〇が嫌い」「〇〇なんてやりたくない」という気持ちは誰にでもあると思います。「〇〇が好き」ということに比べれば、一見するととても否定的な感じがして、ネガティブで自分や他人に悪影響を与えてしまいそうです。
しかし、この嫌いという感情は結構大事だと思います。少なくとも、好き嫌いの激しい性格ということで、自己嫌悪に陥る必要性は全然ないと思います。
好き嫌いが激しいということには、それなりのメリットがあります。今回は、その点について、思うところを書いていきたいと思います。
■感情は検出器
電化製品にしろ、発電所のような大型プラントにしろ、必ず検出器が付いています。温度だったり圧力だったり、タンクであれば水位だったりします。電圧や周波数も監視する必要があったりもします。
このようなパラメータを監視することは、大型機械やプラントではとても重要なことです。そして、異常な値があれば警報を発します。それでもさらにパラメータが逸脱すれば、機械を止めなければいけません。
このような検出器が壊れるとどうなるでしょうか。パラメータは監視できませんし、異常な値が出ても警報を発することがなければ、機械を止めることができないので、やがて暴走して壊れてしまいます。
人間の脳を大型機械に例えるのであれば、感情はこの検出器になります。検出器は当然精度が高ければ高いほど良いのです。誤差が少なければ少ないほど良いのです。
■好き嫌いが激しいのは高精度の検出器
好き嫌いが激しいということは、この検出器の精度が高いということです。自分の願望の中身を正確に測ることができるのです。
これは機械であればとても重要なことは、前述したとおり、想像が付くと思います。好き嫌いが激しいということは、実はとても優秀なことなのです。
逆に、この好き嫌いを表に出さず、我慢し続けるとどうなるでしょう。福島の原発事故は、全交流電源が喪失しました。そして直流電源もなくなってしまいました。
あの事故はポンプ等の補機類がまったく動かなかったから原子炉に水を注入できずにメルトダウンを起こしたのですが、そもそも挙げ句の果てに重要なパラメータが何一つ監視できなかったのです。
暗闇の中央制御室で、監視できるものがほとんどないのです。これでは、何をしたら良いかわかりません。わけがわかりません。
好き嫌いを我慢し続けると、このわけがわからない状態になります。これはとても恐ろしいことです。福島の原発は水素爆発に至り建屋が崩壊しましたが、あれは我慢し続けた人間の脳みその末路に似ています。
好き嫌いがあまり表に出ず、フラットな自分を演じ続けることによって、いずれ取り返しのつかないほど感情が爆発します。
好き嫌いが激しいということは、検出器の精度が高いわけですから、すぐに快適感情を取り戻そうと行動を取ることができます。
我慢し続けるとそれができません。我慢は美徳でも何でもないのです。人間を壊します。日本人の多くはそれで才能を潰して精神を破壊するだけの人生を送っているのです。
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■嫌いが多いほど無駄を手放せる
「仕事が大嫌い」「あいつが大嫌い」「あの場所が大嫌い」「あのスポーツは大嫌い」という感覚は、実はとても素晴らしいことです。無駄なことを排除できるからです。
これをすることよって、無駄にお金を使うこともないし、時間を無駄にすることもありません。ストレスも溜まりません。
無駄なことを排除したら、自分のやりたいことに全力投球できます。嫌いというのは偉大な才能です。自己嫌悪に陥るどころか、これは長所です。素晴らしいことです。
そうやって、ようやく心のスキマを作ることができます。これで、ようやく自分だけでなく、周りを受け入れることができるようになるのです。
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ということで、僕がとても嫌いな、とても不愉快になる言葉を紹介します。
個人的には、お金に対して否定的な言葉を使う人は大嫌いですね。即効で切り捨てた方が良いと思います。貧乏マインドな人とは、どんなに仕事ができる人であっても付き合ってはいけないのです。