仕事ができない人はなぜか「いい人」が多いように感じる。これ、自分が会社員時代に感じていたことです。
なんか、「使えない」「あいつはだめだ」「あいつは仕事が遅い」とか言われている人は、悪い人があまりいない気がします。たまに理不尽にキレてむかつく人もいましたが。せいぜいそれくらいではないかと思います。
自分も会社員時代はどちらかというと仕事ができない方だったのですが、悪い人だと思われたことは、あまりないですね。
自分も「仕事ができない人」の一種だったと思いますし、おそらく「いい人」とも思われていたと思います。今回は、その辺について思うところを書こうと思います。
この記事の内容
■仕事ができない上司は話しかけやすい人が多い
上司に相談したり聞いたりするときや特に違う部署と調整するときなんかに感じることが多かったのですが、仕事ができない人は話しかけやすい人が多かった気がします。
「この人、いま話しかけて大丈夫かな」とか「この人に話しかけて怒られたりしないかな」とか、そういう遠慮みたいなのが、あまりなかったりします。
自分も結構「話しやすい人」と言われたりしました。結構それだけで魅力だと思うんですが、仕事ができる人には、そういう人は少なかったような気がします(まったくいないわけではない)。
仕事ができないから依頼したことも遅かったりするのですが、そのときも「そろそろどうですか?」という話をしやすかった気がします。
逆に言うと、仕事ができる人も、そういう話しかけやすさみたいなのがあると良かったのにと思います。
ただ、仕事のできる人は、いろいろ聞かれたりするので忙しい人が多いんですよね。「忙しい人ほど仕事が舞い込んでくる」っていうじゃないですか。そういうのもあって、話しかけにくい人が多いのかなあ、と思います。
■仕事ができない人は、どこか優しい人が多い
仕事ができない人にいろいろ相談したり依頼するとき、「あ、はい、わかりました」で話が終わることが多い気がします。
「あれはどうなの?」「これはどういうこと?」という突っ込みみたいなのがあまりない。(つまり何も考えていないということなので、良くない傾向ですが)
だから、話しかけやすいんでしょうね。ただ、本当にわかっているのかどうかがわからずに不安になることは多いですが。
そして、これ本当の優しさではないんですよね。相手のことを考えて返事しているわけではないので。「とりあえず返事だけしておこう」みたいな。だから、あとで困ることも多かったりするわけです。
■仕事ができない人は「どうでもいい人」
『いい人って結局「どうでもいい人」だったりするんだよね』なんてセリフもよく聞きますね。
もう15年以上前の昔の歌ですが、浜崎あゆみの「Boys&Girls」にも「いい人ってどうでもいい人みたい」なんて歌詞がありました。
聞いたのは大学時代なんですが、なぜかこの歌詞だけは記憶に残っています。
で、仕事ができない「いい人」は、この「どうでもいい人」に入るのではないかと思ったのです。
特に関心がない。この人と別に仲良くしたくない。嫌われても構わない。だから話しかけやすかったりしたのかもしれません。
「いい人」と思われても、「どうでもいい人」と思われるのは嫌ですね。
自分の場合、今でも、なんとなく「いい人」と言われると、少し傷つきます。「あー、どうでもいい」と思われるのかなあと思われると、ちょっと「うっ」となりますよね。
仕事ができる「いい人」は、何かしら根拠があるんですよね。「面倒見てくれる」とか「教え方がわかりやすい」とか、「自分のことを見てくれている」とか。
仕事のできない「いい人」は、どこか根拠がないんです。
■仕事ができない人は「つらい」から心が弱っている
仕事ができないというと、価値がない人間、だめな人間というふうに思ってしまいがちですが、本当のことを言えば価値のない人はいないと思うんです。
仕事ができない人は、自分に適した仕事もしていないし、仕事のスタイルも持っていないし、適した環境にもないし、合わない人間関係のストレスに晒されています。
だから仕事ができないんです。これ、会社を辞めてみて強く感じます。仕事のできる人はみんな好きな仕事をのびのびとしている人です。そうでなければ、日本の企業社会はなんてストイックな社会なんだろう……ということになってしまいます。
つまり、仕事ができない人の大半は「つらい」んです。誰かにグダグダ言われたり、怒られたりしたり、仕事で成果が出なくてストレスを感じない人はほとんどいないんじゃないでしょうか?そうでなければ、それこそただの給料泥棒です。
「つらい」ということは心が弱っているんです。要するにうつなんです。精神的に病んでいるから、人に強く出ることができないんです。
これ、自分のようにいきなりキレだす人もそうですね。自分なんか寮のドアの壁をめちゃくちゃにして、退職後修理費用を請求されたりもしましたが、これも心が弱っている証拠なんです。
このようにストレスを溜め込んでいる人に、なんか話しかけづらい人って少ないと思いませんか?うつになる人の大半は、優しい感じの人が多い気がします。
仕事ができない人というのは、意外と居心地の悪さとか、人間関係のストレスを繊細なまでに察知しているんです。
○仕事ができないストレスを抱える人は辞めることも視野に
仕事ができないストレスは、仕事ができる人からは想像できないほど甚大なものです。
仕事ができない原因は「覚えるのが遅い」とか「コミュニケーションが取れない」とかいろいろ原因がありますが、根本的な原因は、自分に合わない環境で合わない仕事をしているから。
異動や転職を考えるのも良いでしょうし、もしかしたら組織にいるより独立した方が良いかもしれません。
逃げたらかっこ悪いとか、そんなことを考えている場合ではないです。我慢して嫌いな仕事をしている時間は二度と返ってきません。
自分の場合はwordpressを立ち上げてブログを始めて副収入を得るようにして、結局独立という道を選びました。
仕事ができないと感じたら、そもそも今の環境で我慢しているだけで良いのかを考えた方がいいです。
ここで無理に頑張って成果出して「仕事ができない人間」から「仕事ができる人間」になっても幸せかどうか。嫌いな仕事をしていれば、間違いなくそうはならないはずです。