会社を退職する際に、会社の人からも家族からも言われやすいのが「わがまま」ということ。
これは自分も会社を辞める際、僕も結構言われました。「自分勝手」「自己中」そんなことも言われたりもしました。
しかし、会社を辞めて独立した現在、少なくとも自分は「わがまま」でもなかったし、「自己中」でもなかったと思います。
退職時は前職の年収の5倍程度の資産はありましたし、そもそも収入源も確保していました。しかも独身です。これで「わがまま」と言われる筋合いはありません。
引き継ぎも周りに迷惑をかけない程度にやったつもりです。もう会社を辞めたので、その後のことは知ったこっちゃないですが。
だから僕は「わがまま」ではありません。しかし、退職する際、本当に周りに迷惑をかけてしまうことになるパターンもあるので、そのボーダーについて、今回はお話ししたいと思います。
この記事の内容
■無計画な退職はわがままと捉えられやすい
退職の決断はたしかに難しいところです。
後述しますが、よほど仕事が辛くて、自分に合わない仕事をしていて、何年も意味づけができないようであれば、ストレスが限界を超えて精神的に病んでしまう可能性もあるので、それまでに逃げることも必要です。
なので、必ずしも絶対的な基準とは言えないところですが(自殺するよりはましなので)、やはり会社を辞める際は、ある程度経済的な裏付けはあった方がいいでしょう。
〇会社を辞めて無収入になっても、しばらく自分や家族を養っていけること
できれば、年収の数倍(2~3倍)程度の総資産は欲しいところです。年収が500万円であれば、1000~1500万円くらいの総資産は欲しい。特に子供がいる場合はそうなるでしょう。
家族を養っている身で貯金が100万円もない状態で会社を辞めるのは無謀と言えます。
よほどストレスが限界に達するようであれば休職するという手もあります。うつ病と診断されれば傷病手当も支給されますから、休職してから判断しても遅くないと思います。
〇副収入が支出を超えていない状態で退職すればわがまま
20~30代では、なかなか年収の数倍程度の資産を築くのは難しいところかもしれません。
その場合、副収入が支出を超えるようにすれば、貯金がなくても会社を辞めることができるでしょう。
できれば、総資産もそれなりに貯めて、副収入も増やすのが理想ですが、特に20代ではお金を貯めることが難しいかもしれません。
でも、他に収入源があれば、お金も貯めやすいですし、そもそも収入源があるのだから働く必要もなくなります。
未だに副業禁止というふざけた就業規則を掲げる会社もありますが、そんな就業規則は絶対に無視しましょう。自分らしく生きるために、働きながら他の収入源も確立することはとても大切なことです。
〇貯金もない、他の収入源もない状態で退職するのはただの暴走
貯金もない、他の収入源も特にない状態で会社を辞めるのは、特に家族がいればただのわがままであり、暴走と言えます。
他の収入源もない状態で会社を辞めるということは、退職後のプランが明確でないとも言えることです。
会社を辞めないとできないことは、案外少ないです。ほとんどの副業は勤めながらでも可能なはずです。
「趣味を仕事に変えよう」と当たり前のように聞くようになりましたが、趣味から発展して収入になることのほとんどは、勤めながらでもできることです。
〇副業を頑張ると理想と現実のギャップが起きるのも理解できる
ただ、副業の方をメインにしていきたい、早く会社を辞めたいという気持ちも湧いてくるのはわかります。
自分もそうだったので。それに我慢して会社に勤め続けるのは、翼を閉じたままの状態ということですから、たしかにもったいないですし、時間の無駄です。
自分も長年会社勤めをしてしまいました。これによって入った給料を資産運用に回すなどして効率的に資産形成することはできましたが、時間を犠牲にしてしまいました。
なので、会社を辞めて時間が出来れば、さらに収入を上げられる場合は、収入源がまだ充分でなくても早々と会社を辞めるのもありだと思います。
ただ、明らかにそれは予想の概算してしかないので、この場合はお金をある程度貯めておくことをおすすめします。
■ストレスが限界に来た場合は退職するべきか
ストレスが限界にきた場合、会社に毎日行くのが嫌で嫌でたまらない場合、給料という目の前の人参をぶら下げられて会社に行くのは苦痛でしょう。
やはり人間ですから、どうしても合わない仕事はあります。どうしても合わない人間関係があります。
合わない環境で我慢し続けると、間違いなく精神的に破壊され、自分のように会社のPCを壊してみたり、他人のロッカーを壊してみたりすることになりかねません。
⇒僕はさらに社員寮に住んでいましたが、壁を穴だらけにしてしまいました。
※退職後、当然そんなことはやっていませんからご安心ください……。
ただ、だからといってお金がないのに会社を辞めてしまうのも危険です。そういう時は、勇気を持って休職しても良いと思います。
就業規則に明確に掲げていれば、これは社員の権利です。せっかくもらえた権利を行使することは、決してわがままではないのです。期間限定にはなりますが、傷病手当金も支給されますし。
少なくとも、仕事が辛すぎて、お金もないから自殺するよりははるかにましでしょう。
■会社に残るか退職するかだけが選択ではない
最近おかしいと感じるのは、会社の残るのか、辞めるのか、その2つしか選択肢がないように錯覚してしまうのです。
・会社を辞められないのであれば副業から開始しても良い
・仕事が辛ければ休職しても良い
なぜこの2つの選択を選べないのか、すごい不思議な気がします。副業は会社に黙ってやっていれば良いだけですし、休職は社員の権利です。
いきなり会社を辞めてしまっては、自分が食えなくなるし、家族に迷惑をかけることになります。これはたしかにわがままです。
であれば、副業を始めたり休職するという折衷案もあるのです。なぜ、この選択をすることがいけないのでしょうか?こんな雰囲気があるから、会社員は生きづらいのだと思います。