日本人は保険に入りすぎている……。こんな話をよく聞きます。生保業界にいるわけではない僕はあまり日常会話で生命保険の話を機会はないのですが、それでもお金全般の話をすると、「ちょっと入りすぎではないか」と思うことがあります。
公的な保障が希薄なアメリカの何倍も加入しているという話もうよく聞きます(よく聞くというより、事実ですが)。今回は、個人的にどうしているか等の話も含めて、思うところを書いていきたいと思います。
■自分は保険には何も入っていない
まず、自分はどうかというと、掛け捨て、貯蓄型含めて生命保険には一切加入していません。理由は至ってシンプルです。
・掛け捨て型
会社を辞めて独立したとはいえ、いまの総資産を考えれば死亡保障も含めて加入不要。また、現在独身で子供がいないこと、両親も扶養する必要なし。また、今後結婚して子供が生まれても、おそらく加入はしない。
・貯蓄型
他の資産運用(証券、不動産等)をしているため、生命保険のスキームでの運用は現状不要。
今年、確定申告した際に、「生命保険とか入っていないんですか?」「控除できますよ」と税務署の方が親切に教えてくれたのですが、
その際に「何も入っていません」と言ったら、少しびっくりした顔されてしまいました。30代後半の男が生命保険に一切加入していないのは、そんなに珍しいのかな?と思いました。
24~25歳の頃、金融知識がないときは、某漢字系生命保険のお姉さんの半ば強引な提案で少しの間だけ掛け捨ての保険に加入していた時期があったのですが、すぐに解約しました。
解約したことについては後悔しておらず、むしろあの時加入したことを後悔しています。
保険の入りすぎ=お金の超無駄遣いなので。
本当は無駄なことには1円でも使いたくないのが人間ですから、人生で2番目に高い買い物であるはずの生命保険の加入には、もう少し慎重になりたいところです。
■保険の中身を知らずに加入していないか?
これ、日本人の特性なのかもしれないし、営業の人の信頼とかもあって、全部任せきりになってしまうのもあると思いますが、中身を知らずに入っている人が大半な気がします。特に、地方だとその傾向が強い気がします。
これまで別記事でいろいろ書いてきたので、ここでは詳しくは話しませんが、高額療養費制度とか考慮するのであれば、医療保険もがん保険も90%以上の人が不要と考えられます。
がん保険とか、期待値を計算すると、かなり笑える数字になってしまいます。
死亡保険も、独身で両親を扶養していないのであれば絶対に加入する必要はないし、結婚して子供ができても、もし入るのであれば収入保障保険等の必要最低限の保険で十分と思います。
貯蓄型の保険についても、いろんな資産運用の選択肢の1つしかないですし、予定事業費率(保険会社に貢ぐ割合)とかも、調べられるのであれば調べた方が良いと思います。
最も危険なことは、中身を知らずに保険営業の人にお任せで加入してしまうことです。
環境や立場が変わって、必要になったり必要にならなくなったりします。そして、基本的には必要ないことの方が多いのです。
■保険の入りすぎは家計の破滅を招く
保険の必要性よっては、共働きなのか、専業主婦世帯なのか、子供は何人いるのか、母子家庭なのか、お金に余裕があるのかないのか、などで人によって異なってきますが、
1つ言えるのは、保険の入りすぎは家計の破滅を招いてしまうということです。
飲み会やギャンブルで散在するなら、自分の快楽ですから100歩譲って納得できるかもしれません。家や車が欲しいなら、自分で欲しいものを買ったので納得できるかもしれません。(どちらも後々大きな後悔を招くことになるかもしれませんが)
しかし、保険に入っても、何も楽しくないですよね。心が満たされるものではないですよね。
安心を買う、家庭を守るという名目で加入する人もいるかもしれませんが、余計な加入は経済的不安を買い、家計を苦しめることになるのです。
それで何も心を満たすわけではないのですから、本来であれば生命保険の過剰加入は、ストレスフルなはずです。
ストレスのないお金の貯め方を実現させるためには、まずは保険の見直しから始めると良いかもしれません。