経営者や事業家も良いですが、世界的な投資家の考える成功の秘訣も聞いてみたくないですか?
世界的に有名で、日本でも人気のある投資家の1人といえばジム・ロジャーズ氏(1942~)がいます。37歳で引退し、世界中を旅するような自由な生き方も、共感される要因の1つかもしれません。
後述するように、安倍政権下の日本経済に厳しい指摘をしていることでも知られていますが、基本的に的を得ていると感じています。
ジム・ロジャーズ氏は、たしか2011年頃に日本で講演をしたことがありました。自分は行くことができなかったんですが、世界的な冒険投資家の講演を生で聞けなかったのが残念だったのを覚えています。
今回、「世界的な大富豪が人生で大切にしてきたこと60」という、ジム・ロジャーズ氏の名言集のような本を読んだので、その感想を書きたいと思います。
今回は、chapter2の「投資で大成功するための小さなヒント」、chapter3「世界の動き、お金の流れを読み解く」の部分に絞って書評を書きたいと思います。
この記事の内容
■歴史と哲学を学べ
歴史書や哲学書から歴史的教訓を学び、物事に対する洞察力を磨く。そうすれば大局をつかむことができるし、将来の変化も予測できる。歴史は繰り返すのです。
ジム・ロジャーズ氏の自伝なんかを読んだりすると、繰り返し出てくるフレーズの1つです。
たしかに投資などの金融知識を学ぶ過程で、過去の歴史を知ることが多いように思います。
積極的に歴史や哲学を学んでいない自分が感じるくらいですから、それくらい投資と歴史は密な関係にありそうです。
■まったく新しいことなど何ひとつ起こらない
過去に成功しなかった政策というものは、時をおいてもうまくいったためしがないものです。
おそらくジム・ロジャーズ氏が「歴史や哲学を学べ」と行っているのは、このような考えもあるからではないかと思います。
過去に成功しなかった政策には、かつてのアメリカや今の日本で行われている金融緩和なんかも含まれているような気がします。
■世間の常識を疑え
いつの統計か知りませんが、中国人は勤勉に働き、収入の35%を貯蓄や投資に回すとのことです。一方でアメリカの貯蓄率はわずか2%ほどだそう。
日本人も、全世帯の1/3が貯蓄できていないという統計があります。そう考えると、中国の貯蓄率はかなり優れていると言って良いと思います。
今でこそ中国は世界第2位の経済大国で、中国の影響が計り知れないものになっています。2015年は少し調子悪かった感じがしますが、それでも昔の中国とは全然違う印象です。
今ではなかなか信じられないですが、かつて「中国は投資の対象にならない」と言われていたことがあったらしく、
その時代にジム・ロジャーズ氏は中国への投資を続けたとか。結果、700%のリターンを得たそうです。
■次は、どんな人たちが儲けるか見極めよ
中国の大気汚染については、結構頻繁に話題になりますが、中国政府は環境の改善に多額のお金を使っています。つまり、このビジネスで儲ける人が出てくるのだそう。
どんな人が儲けるか見抜くのは、投資に限らず、ビジネスでも重要な要素でしょうね。
■バブルは必ず崩壊する
日本のバブル崩壊、リーマンショック前の住宅ブーム……。特にリーマンショック前のあの過熱ぶりは過去の歴史では存在しなかったそうです。
当時のアメリカは仕事なし、頭金なしの人が何軒も家を変えたのだそうです。冷静に考えれば、おかしい話です。
こういう奇怪な現象、つまり過熱したバブルはいずれ崩壊するのです。
■日本の現状はかなり厳しい
ジム・ロジャーズ氏が日本経済の現状に厳しい視線を送っているのは有名な話ですが、この本でも、日本に対する警告と思われる言葉がいくつかありました。僕は基本的にこの意見に賛成です。
・内向きになった国に明るい未来はない。
・子供が増えない国は、ただ、衰退するだけ。
・勇敢で賢い、移民たちを受け入れよ。
・ひたすらお金を刷っても何も解決しない。
・安易な増税は狂気の沙汰。
■水にまつわる問題は、戦争よりも深刻
これ、僕の投資家の友達も同じこと行っていましたね。ジム・ロジャーズ氏は結構中国に対して肯定的な意見を言っていますが、懸念しているのは水不足であること。
水がないと生きていけない日本人にとって、水不足は生命に関わります。なので、向こう20年は、水ビジネスあ注目分野になっていくとのことです。
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chapter1とchapter4については、ここで書いています。
大富豪になりたいからって、特に特別なことを身に付ける必要はないわけで、
いかに凡事徹底が大切かがわかります。