今回紹介するのは、「気づく人気づかぬ人」(佐藤英郎著、アチーブメント出版)という本。僕はアチーブメントの頂点への道講座の受講生ですが、この本を最初に読んだのはダイナミックコースを受講した直後なので、約2年ぶりになります。
時期を置いて再読してみると、印象に残るところなんかも変わってきたりします。今回、特に印象に残ったP76~82の部分についてシェアしていきたいと思います。
仕事は自己実現の手段ですが、仕事≠人生で、もちろん大事なのは仕事だけじゃない。仕事以外にも大切なことはたくさんある。そもそも何のために生きているのか。
この本では梵字徹底の大切さも書いていますが、こういう当たり前のことを日々考えて行動できるかどうかがとても大切かと思いました。
■何のために生きているのか
自我(すなわち自分の存在意義)を主張すれば周囲とうまくいかないことが多いことから、現代ではいつのまにか、個人という存在が一様化(ステレオタイプ)して組織の中に埋没してしまい、個性的な人間が活躍しにくい社会になっているのも事実です。個性を発揮すればするほど、かえって人間関係がギクシャクするため、無難に過ごすという「諦め型」に人が増えてしまったのです。(本文抜粋)
これは自己啓発だけではなく、現代史について書かれた書籍でも強く言われていることですが、これを読んで、何か感じる人は、どこか自分を出すことを我慢してしまっている人ではないでしょうか。
自分も嫌々会社勤めして頭がおかしくなりそうだったので、この一文については、とてもよく理解できます。個性を発揮する人は潰されるのがいまの日本社会です。いかにも閉鎖的な島国ならではの文化です。
これはどこの企業社会でも地域社会でもそうです。でも、だからといって、この「諦め型」のままでは、いつか不満が爆発して問題行動に発展します。でなければ、毎年30,000人もの自殺者が出たり、殺人や虐待が頻発するわけがありません。
ここで大事になってくるのが、「自分の人生とは何かについて考えてみる」ということみたいです。これは仕事だけではなく、家庭、プライベート、暮らし方、つまりライフスタイル全般のことではないかと思います。
あくまでも、仕事は人生の一部でしかないという自覚が必要だと思います。
■仕事はあくまでも人生の一部にすぎない
どうやら日本経済が絶好調だった戦後の高度経済成長期では、「仕事が人生のすべて」でも生きやすい時代だったみたいですね。僕はそんなの想像できませんが。
しかし、仕事とはやはり「人生の目標に向かって生きるための手段である」という認識が不可欠かなと思います。会社のストレスに追われて、心に怪我してしまっては本末転倒なのは、まともな人であれば気付いているはずです。仕事=人生と考えている人は、本当は働いたことがない人ではないかと思っています。
■仕事以外にも大切なものはたくさんある
ここで、この本では製薬会社に勤める、仕事人間を地で行くようなサラリーマンが、40代にして突然会社を辞める事例が紹介されています。
もともと自然のなかで生活したいという夢があり、何のための人生なのか考え直してみたところ、会社を辞めて家族全員で故郷の田舎に移り住むことになったのこと。
本文では書かれていませんが、地方に移住して地域活性化のために活躍したり、デュアルライフを楽しんでいるのはないかと思います。ちなみに、こういう生き方、既に当たり前になりつつあるみたいです。⇒参考記事はこちら
人生という大きな枠組みを考えたときに、いまの会社に居続ける必要があるのか、定年まで働く必要があるのか、本当はどんな生活をしたいのか、家庭にどれくらい時間を割いているか、これを総合して考えると、別の選択が出てくることもあるのかなと思いました。
そうなると、ストレスを我慢する必要もなくなってくるわけだし、もっと心を自由にして生きることができるかもしれません。
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【関連記事】自分の殻を破るための方法5つ|勇気を持って新たな一歩を踏み出したい
これは同じ著者の「殻を破れば生まれ変わるかもしれない」という本の書評です。どちらかといえば、こちらのほうがわかりやすいかもしれません。
ただ、著者自身のエピソードが書かれているのは、「気づく人気づかぬ人」の方かな、という感じです。良かったら併せてご覧ください。