青函トンネルの駅で、青森県側で最も端に位置している、竜飛海底駅が惜しまれつつ2014年3月に廃止されて、もうすぐ1年になります。北海道の起点となる吉岡海底駅は既に廃止されているので、これで2大海底駅を見に行くことができなくなりました。(青函トンネル記念館の体験坑道の見学は続いています)
もともと竜飛海底駅は普通に乗り降りすることができず、ツアー客だけが乗降できる、いわば見学駅なのですが、廃止に伴いこの見学ツアーが終了するニュースを見た途端、「そういえば1回も行っていないなあ。このままい行かないのはもったいないなあ」と考え始め、数時間も経たないうちに、とある共通の趣味を持つ東京の友人から連絡が。
「今度東京から北海道まで鈍行で一人旅するんですが、そのついでに一緒に竜飛海底駅の見学ツアー行きませんか?」
竜飛海底駅廃止のニュースが出た瞬間、同じこと考えている人は多いだろうと考えていましたが、まさか東京の友人からこんなに早くそういう話が持ち上がるなんて思いませんでした。これも一種のシンクロですね。
※竜飛海底駅も吉岡海底駅も本来は非常口としての役割なので、駅であること自体が異例ですよね。今後の北海道新幹線開通後も、この2点の非常口としての役割は残るようです。
〇廃止直前に叶った念願の海底見学
ということで後日、お互い函館駅前で待ち合わせして、朝市で海鮮丼を食べてお土産に送るカニを買った後、特急の白鳥に乗り込みます。
特急の中ではこんな時刻表がありましたが、実際にトンネル最深部まで来ると、お知らせのアナウンスがあります(^^)これはおそらく竜飛海底駅廃止後の現在でも継続されていると思われます。
この時刻表を見ながら考えていたのは、北海道と青森の県境はどこなんだろう、ということです。陸上で跨げませんから、結構貴重な境目だと思います。できれば、ここもアナウンスして欲しいと思っています(^^)←たしか未定地ではないはず。
海底の中を突き進んでいき、ワクワクした気持ちで竜飛海底駅に到着。もうこの看板も見ることないのかあ、と思うと少し寂しくなります(>ω<)
当たり前ですが、延々とトンネルが続きます。ところどころ雨漏り、じゃなくて海水が漏れ出ています。下の写真は竜飛定点です。駅が廃止された現在は、この名前だけが残っています。
おそらくここを乗り越えると、北海道側に続くと思われます。駅は廃止されましたが、せっかくなので年に1回は北海道青森県境跨ぎツアーとか開催して、ここを開放してほしい、とかたまに思います。でも、県境までどれくらいの距離があるんだろ?
見学ツアーなので、職員の方が丁寧に解説してくれました。今はどこで仕事しているのか、少し気になりますし、廃止を知った時、どんな思いだったのか聞いてみたかったです。
海の下にある公衆電話です。何気にレトロ感が好きな人が喜びそうなピンク電話です。タウンページもありますが、これはいつのだろ?とりあえず使えたみたいですが、これも今では一般人が触る機会はなくなりました。
青函トンネル記念館から竜飛海底駅は行けませんが、竜飛海底駅から青函トンネル記念館には行くことができました。そのまま1時間ぐらい休憩時間がありましたが、そこでもう1回、あの階段国道を案内しました。
そして、もう2度と見る機会のない竜飛海底駅に、名残惜しさを感じながら別れを告げ、函館まで戻ったのでした。とりあえず、こうして廃止にギリギリ間に合う形で旅の記録を残せたのは良かったです(^-^*)