これまで家を買う時の注意点の記事など、持ち家購入について思うところをいろいろと書いてきましたが、このように「賃貸vs持ち家」という話題で、よく取り上げられるのが、
「生涯必要な金額を考えた場合、少なく済むのは有利なのは賃貸か持ち家か?」
「老後に有利なのは賃貸か持ち家か」
という話題です。ようは生涯に渡って必要な金額を考えた場合、安く済むのはどっちが良いかかということだと思います。
たしかに住居に関しては生涯無視できない問題ですから、ライフプランを考える際には重要な問題のような気がします。今回は、その辺についていろいろと書いてみたいと思います。
〇【結論】わからん
個人的な考えですが、生涯必要なお金が少なく済むのはどちらか、という観点で言えば、「わからない」というのが結論です。
平均寿命が長くなっていることで、一見するとローンの支払いさえ終われば基本的に固定資産税以外に支払いのない持ち家の方が有利に見えますが(実際に2000万円ほど有利という試算を出している人もいる)、
金利の分を余分に払っているし、リフォームとかの問題も発生するかもしれないし、そもそもずっとそこに住みたいか、という問題もあるので、一概にはこの観点で持ち家が有利とは言えないと思います。
賃貸と持ち家の差は、月々定額を支払うか、借金を背負ってまで一気にお金を支払ってしまうか、それだけの差のような気がしますが、それが大きな問題です。
〇借金を背負ってまで一気にお金を払うリスク
持ち家の購入のリスクについては、別記事で書いたように、手持ちの資産では手に負えないにも関わらず、巨額のローンを組んで一気にお金を払ってしまうことにあります。
十分に資産があって、キャッシュで払っても全然資産に余裕がある人や、運用利回りで借金の返済に充てられるようであれば持ち家を買っても問題ないとは思いますが、
財産三分法の記事で書いたように、多くの人が少ない頭金で家を買ってしまうため、ローンの支払いに生涯縛られ続けることになってしまいます。
支払いに追われれば、運用に充てることもできないので、手段としては収入を増やすしかなくなります。結果、会社を辞めづらくなります。
贅沢品が欲しければ、給料から支払うのではなく、資産から買うのが経済的に苦労しない原則なので、資産も十分ないうちに大きな買い物をするのは、順序としてあべこべです。資産が十分なくても、給料以外の副収入があればまだどうにかなるかもしれませんが、この観点で考えれば、敢えて若いうちに家を買う必要性はないと思います。
経済的な観点で話すのであれば、トータルでかかるお金だけではなく、時系列で考えるのも大事だと思います。
あとはもうお金の問題ではなくて、価値観の問題になってくるような気がします。
【参考記事】
・どうして家を買いたくないの?【家を欲しがらない人の4つの心理】
・家が欲しい人の4つの心理|買うか買わないか揉めているご家族へ
〇とりあえず金利は過去最低水準
別に持ち家が悪いというわけではありません。ただ、欲しいならシビアにならなくてはいけないということです。
なんといっても、金利の観点だけで言えば、持ち家が欲しい人にとっては今が絶好のタイミングです。言うまでもなく、現在は金利が過去最低水準です。これがいつまで続くかは正直読めないですが、このような時代はもう2度とやってこないだろう、そう思えるほど金利が低い。
十分お金に余裕があって、持ち家が欲しいという人であれば購入するのは今がタイミングだろうな、これは言えると思います。
自分は固定された住居を持ちたくないので、おそらく家を買うことはないと思いますが(・・;)