「コブタの気持ちもわかってよ」の内容がとても切なくて心に染みる……

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2016-02-04 20.13.11

クチコミで伝わって、最近衝動買いした絵本があります。

「コブタの気持ちもわかってよ」(小泉吉宏著、幻冬舎)という絵本。絵本なので、あっという間に読み終わるのですが、個人的に衝撃的な内容でした。

主人公のコブタに、自分が重なってしまい、切ない気持ちになりました。

振り返れば不器用な生き方をしてきたと思っている人は、きっと共感できる内容ですし、これからお父さん、お母さんになる人、会社でこれからマネジメントする立場に立つような人には、ぜひ読んでほしい大人向きの絵本です。

■不器用な人間の心の叫び

何度も読みたくなる絵本です。きっと不器用な生き方をしてきた人の心の叫びというのが、あちこちで聴こえてくるような絵本。

コブタの設定はたぶん小学生くらいなんでしょうが、これ大人の自分が見ても投影してしまいます。

「俺って、昔から不器用でパッとしないよなあ」そんなことを感じてきた人間なので。

不器用で生きづらい、そんなことはたしかに幼少時代から感じていました。

友達が少なかったわけではなかったんですが、運動神経が良くなく、歌も下手で楽器も弾けない、絵も工作も見事にだめ、そんなパッとしない少年時代だったような気がします。

手先が不器用なだけではなく、どこか生き方も不器用で、みんなが平気でやってのけるようなことや、むしろ楽しみにしていることが、自分にとっては苦痛だったりしました。

他人とは、どこか自分は違う感覚なんだと思いつつも、「いい子にしてなきゃ」という思いが少年時代は強かったです。まあ、今思うととても窮屈です。

これは大学に入り、大学を卒業して就職しても、この感覚は残っていました。

本当はこんなことしたくないのに、こんなこと苦痛なのに、周りに理解されない苦しさ。

他人の見た目ではわからないけど、心は完全に疲労しきっていて壊れそうになっている。

そんな、不器用な生き方をずっと続けてきた大人の姿を、見事に投影した感じの絵本です。

■心に残るフレーズ

薄い絵本なので、あまり紹介してしまうとネタバレになるし、特に後半は読んで衝撃を受けてほしいので、あまり内容については触れませんが、1つだけ心に残ったフレーズを紹介したいと思います。

こどもはみんなサッカーがすきなんだってかってにきめてるせんせいがいる。(原文まま)

【関連記事】僕が個人競技のスポーツが好きで団体競技を苦手とする5つの理由

僕はサッカーに限らず、バスケとかバレーボールのような団体競技が大嫌いだったので、このもどかしさがすごいよくわかります。

体育の授業がサッカーだったりすると、周りのクラスメイトは楽しみにしているのか、みんなテンション上げていますが、自分はどこか浮かない表情だったり。

一番好きな授業は何?と聞かれて体育と答えるクラスメイトが多かったのですが、僕はそもそも体育とか全然好きではなかった。

好きなスポーツだけやっていればいい部活(もちろん個人競技)の方がよっぽど好きでしたし、「一番好きな授業は何?」と聞かれれば、数学と答える人でした。

統計的に体育の授業でサッカーとかバスケが好きな生徒は多いのはわかるのですが、自分はこれらのスポーツが大嫌いでした。

なので、どこか疎外感を感じていたところがあります。なので、上のフレーズはそんな自分にストレートに響いてきました。

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