明日死ぬかもしれない……。よく「今日が人生最後の日だったら、後悔しない満足した人生と言えますか?」なんて問いをよく耳にします。
自分の場合は、この問いには少し疑問があり、人生最後の日に、「そんなこと考えながら死ぬかなあ」という思いがありました。
しかし、いつか死ぬ=死ぬまでは生きると転換して考えると、やはり憂鬱な毎日とか、後悔する日々は避けたいものです。
笑いながら生きていたいし、誰かに感謝しながら生きていたいし、それでお金もたくさん欲しいし。誰でも鬱々とした毎日は嫌なものです。
「あした死ぬかもよ?」(ひすいこたろう著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)という本を読みました。まず、なぜこの本を読んだのか、ということから感想を書いていきたいと思います。
■退職・独立前に読んでみた
長年勤めた会社の退職が決まり、独立することになったものの、解放感と同時に、意外と不安が襲ってきたりします。
支出を超える副収入、年収の数倍の総資産を用意して、なるべく不安のない形で会社を辞めようと思って、前から準備していました。
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しかし、それでも不安は襲ってくるのです。後悔しない選択をしたつもりなのに、怖くなるのです。
敷かれたレールで生きてしまうと、どんなにストレスフルの状態から飛び出したとしても不安は襲ってくるものです。
引越しに向けて部屋を片付けているときに目にとまったのが、「あした死ぬかもよ?」でした。
おそらく、「このまま会社勤めしていたら後悔していたよね」「独立して正解だよ。もう楽しく生きられるんだよ」そう自分に言い聞かせたかったような気がします。
買ったのはいつだったかも忘れてしまいましたが、たしか例によって、誰かがfacebookに投稿して感想を書いていたからだと記憶しています。
■読んでみた感想
で、退職・独立前に実際に読んでみた感想をいくつか書きたいと思います。
〇自分の死亡記事を書く
そういえば、昔これやっていた記憶があります。よく新聞記事で出てくる訃報を真似して、「石井裕氏死去。享年〇〇歳」みたいなことを書いていました。
これ、たしかに結構ワクワクするんです。自分が死んだら伝記になるくらいの人物になるんだ。幼少期から、伝記に出てくる偉人たちに、漠然とした憧れを持っていましたから、なおさらです。
本書とは関係ないですが、他によくやっていたのが「著者紹介」。自分で本を出版した気になって、著者紹介を書くんです。これも結構ワクワクしていました。
ちょっと自分の話になっていましたが、この本でも死亡記事を書くことを勧めていますが、その際、自問自答してほしい質問として、次のようなことを書いています。(原文まま)
・あなたがお金を払ってでも、やりたいことはなに?
・絶対成功するとわかっていたら、なにをする?
・なんとなくあきらめてしまっていたことはなに?
・ほんとはやりたいんだけど、やるのが怖いことは?
・ここに書いたことが全部叶うとしたらなんと書く?
ちなみに、この部分を読んで一瞬にして思ったのは、会社員のままで人生終わるのはあり得ないと思ったことです。
死亡記事にそんなことは書いたことありませんでした。ようやく、理想の死亡記事が書かれるような動きができると思っています。
〇残りの命が5年だとしたら
ソフトバンクの孫正義氏は、20代の半ばで慢性肝炎と診断され、5年で死ぬかもしれないと言われたそうです。
その際、孫氏が考えたことは以下の通りです。(原文まま)
残りの命が5年だとしたら
家もいらん。車もいらん。物欲は全部なくなった。では、ほんとうにほしいものはなんだ?生まれたばかりの娘の笑顔が見たい。
それだけでいいか?いや。家族みんなの笑顔が見たい。
それだけでいいか?いや。社員の笑顔も見たい。
それだけでいいか>いや。お客さんの笑顔も見たい。
そうだ。俺はみんなの笑顔を生み出すために残りの命を捧げよう。
実際、その後孫氏の病気は全開するのですが、あと5年で死ぬとして、何が見たい、欲しいと考えて、願望が明確になったのです。
このように、あと〇年で死ぬと考えると、欲するもの、つまり願望とか人生の目的が見えてくるのです。
余計な物欲はすべて削ぎ落とされ、どうしても手に入れたいものだけが見えてくるかもしれません。
皆さんも、あと5年で、3年で、1年で死ぬとして、何のために生きたいか考えてみても良いかもしれません。