「働き方とか生き方とか、もっと自分を見つめ直したい、そしてストレスから解放されたい、そんなことが気軽に語り合える居酒屋ってないかなあ?」
いつからかはっきりと覚えていませんが、僕は時々こんなことを考えたことがあります。
なんかね、小さなバーなんだけど、理想と現実のギャップに苦しんでいたら、ふと目にとまって1人で入っていたら、マスターやお客さんと気軽に話すことができて、ふと心が軽くなるような感じ。そんなバーを、心の中のどこかで求めていたことがあります。
で、実は最近そんなバーをついに見つけたんです。
それが、池袋にあるオーガニックバー、「たまにはTSUKIでも眺めましょ」です。(以下「たまTSUKI」)
出てくる料理も店の雰囲気も、かなり衝撃的な店でした。2015年10月23日現在、僕が今まで行った居酒屋ではNo.1と言っても過言ではないです。
この記事の内容
■「たまにはTSUKIでも眺めましょ」の特徴:ヒマで儲からないけど黒字経営
「たまにはTSUKIでも眺めましょ」のオーナーの高坂勝さんの著書、「減速して自由に生きる~ダウンシフターズ~」によれば、たまTSUKIのモットーは、
「ヒマで儲からないけど黒字経営」
居酒屋といえば、設けて店舗拡大を目標にする店が多い中、高坂さんの店は、逆に儲からない店を目指しているそうですが、
まず立地からしてそれが伝わってきます。かなり分かりづらい場所にあります。
池袋駅の西口から歩いて10分ほど歩くのですが、周囲は住宅街で、アパートが連なっています。周りに飲み屋なんてものはほとんど存在していないような場所です。
幸いにも高坂さんのブログの記事に、写真付きの道案内があるので、それに従って進むものの、次第に「本当にあるのか?」と不安になるような場所にあります。
やっと見つけたので、早速店に入ってみます。高坂さん曰く「たまにお客さんに第一印象が無愛想って言われるんですよね~」っておっしゃっていましたが、個人的に別に無愛想とは感じませんでした。
ただ、だからといって来店を歓迎しているようなムードでもなく、「あ、初めて見る人だな」程度の目線だったのを覚えています。
ここでも、「あまりバリバリ稼ぐ気はないんだろうなあ」というのを感じました。
でも、同時に沸き起こった感情が、「どこか親近感を感じる」「気軽に話しやすそう」という印象です。
高坂さんの著書を読んでから行ったのでバイアスがかかっている可能性はありますが、
店の外観は、とてもこじんまりとしていて、カウンターとテーブルの距離も近く、それでいて余分なものがないミニマムな感じ。以下に書くようにメニューもとてもシンプル。
何か出会いがありそうな雰囲気を感じます。
でも、ここまでなら、脱サラした人がいかにも思いつきそうな、こじんまりとしたバーです。口コミを頼れば、他にもこんな感じの店は見つかりそう。
しかし、この「たまTSUKI」の衝撃はここで終わらないんですよ。
■「たまにはTSUKIでも眺めましょ」は料理が衝撃的なほどうまい!
おそらく、たまTSUKIに初めて来た人が衝撃を受けると思われるのが出てくる料理だと思います。
高坂さんの著書に書いてあるとおり、メニューの数は多くないのですが、その料理がすごい。
最初に違和感を覚えたのがお通しです。上に乗っかっているのは鹿の肉だということですが、個人的に衝撃だったのが、下に敷いてある野菜です。
すごいシャキシャキしていて、野菜の味がしっかりしている。
「これ、相当こだわっているぞ」という直感が働いたので、野菜料理をメインに頼みます。
で、食べてみた感想はというと、とても美味しい。
美味しいと表現するより、「これはすごい!」と言った方が適切なほど美味しい。
なんだろ、笑顔が溢れてくるような美味しさを通り越して、ハンマーで頭を殴られたような衝撃の美味しさと言えば良いでしょうか。
なんかすごいものを体験したとき、「すごい!」しか言葉が出てこないことありますよね。まさにそんな感じ。
正直、こんなに美味しい野菜は初めてです。味付けもシンプルで余計なノイズのない、本当に野菜そのものの味。
他にも、納豆もち、車麩のグラタンなんかも頼みましたが、シンプルな作りながらこれも本当に美味しいです。
こんなの毎日食べていたら、サプリとかに頼らなくてもたぶん健康でいられるだろうなあ。
■オーナーに効かれたことは「会社辞めようとしてるの?」
高坂さん「どうやってこの店見つけたの?」
僕「高坂さんの本を読んだのがきっかけです」
高坂さん「てことは会社辞めようとしているの?」
まったくもって図星です。というより、高坂さんの本を読んでるということは、「ダウンシフト」という言葉に、どこか引っかかるものを感じているということなので、そういう人が多く訪ねるんでしょう。
実際に話を聞くと、来店がきっかけで会社辞めて起業したり、地方に移住したり、また本を読んでから来店して、「会社辞めてきました~」と報告する人もいるそうです。
一方で、何年か経ってから辞める人もいれば、会社員を続けながらも楽しみを見つけていく人も多いとか。
高坂さん自身、20代はバリバリと働いていたものの、出世競争に勝ち抜いていく過程で、どこか心が疲れてしまった経緯があるそうですが、自分も似たような感じたことがあります。
その後は、自分でも覚えていないくらい、これまでの会社を辞めて独立したいと感じた経緯を、初めて会った人なのに、いつの間にか自己開示していました。
会社を辞めたい、でもお金とか世間体で辞められないよね……、そう考えている人は多いと思いますが、そういう人には、絶対に来店してほしいですね。
■偶然にもブロガーのコウヘイさんと出会う
実は、ここで偶然の再会というのがありました。
ブロガー友達になったばかりのコウヘイさんと再会したんです。実は高坂さんの本を知ったのは、彼のブログがきっかけだったんです。
コウヘイさんとは、以前立花岳志さんのブログのワンデイセミナーでお会いして以来だったんですが、こんな偶然があるとは……。
東京で知り合いに偶然会うってなかなかないですよね……。
なので、結構ブログのことでも盛り上がりましたし、やはり関心事が似ているのか、読んでいる本も共通していました。
そしたら、たまTSUKIにも自分が最近読んだ、「自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと」とか置いてあるし……。
ちなみに、コウヘイさんもたまTSUKIに関する記事を書いています。⇒記事はこちら
■最後はギターの弾き語り
お酒についても、ビールや日本酒(これがまた独特ながらフルーティーでクセがなくて個性的で素敵なんですよ~)をしこたま飲んだので、そろそろ帰ろうかと、会計を済ませたところ、
高坂さんがギターを持って座り、弾き語りで歌ってくれました。
しかも自分について、即興で歌ってくれました~。(ここでは書けないようなことも含んでいるので、詳細は言いませんが)
これかー、という感じで嬉しくなって、つい写真を撮り忘れてしまいました~。
店を出る頃には、どこか心の中が片付いて、軽くなったのを覚えました。これは出張の都度訪ねちゃいそうだなあ。
■住所
【たまにはTSUKIでも眺めましょ】
東京都豊島区池袋3丁目54−2
場所が分かりづらいので、高坂さんのブログの道案内を見ながら行くことをおすすめします。
※予算は人によりますが、だいたい2時間ぐらいであれば3,000円くらいだと思います。
※こじんまりとしたバーなので、1人か少人数での来店(4人以下)をおすすめします。
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たまTSUKIを経営されている高坂さんが書いた本の感想です。
この本を読んでからたまTSUKIに行ってもよし、たまTSUKIに行って興味を持ったら読んでもよし。
もっと自由で楽しい生き方ができるのではないか、もっと自分の好きなように生きることができるんじゃないか、会社辞めようかな、会社に残りながら楽しい人生送れないかな……
どちらにしろ、少し生き辛さを感じたり、日々の生活に楽しさを感じられなくなったら1度行ってみることをおすすめします。