若者と言える年齢をとうに過ぎた中年のオジサン達が、「最近の若者は、なってないなあ」とかボヤくのは、いつの時代でも見られる光景です。ただ、そのボヤく理由が時代によって異なっていると思います。
昭和の時代は「不良が学校を暴れまわって、ガラスを割ったり先生を殴ったりしている」ですし、21世紀に入ってからは「ゆとり世代の若者は何考えているかわからない」という感じです。
最近のそんな中年のオジサン達のぼやきは、どうも「最近の若者は、将来に何の希望も持っていないし、自信もやる気もない、なんか絶望しているような感じだなあ」という感じみたいですね。
実際に上の画像のように、「若者 絶望」で検索すると、複合キーワードがたくさん出てきます。
たしかに、今の日本の経済の状況を考えていくと絶望的な状況であるかもしれませんが、これについては別記事で話すとしますが、それと若者が絶望的になっているというのはまた別の話です。実際のところどうなのか、少し考えてみました。
〇内閣府の調査
内閣府が「平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」というのを行っているらしく、それによると、
・私は、自分自身に満足している
・私には、長所があると感じている
・自分の考えをはっきりと相手に伝えることができる
・将来幸せだと感じているだろう
これらについては、諸外国(アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン、韓国)に比べて突出して低く、
・つまらない、やる気がでないと感じたこと
・ゆううつだと感じたこと
・将来的に人の役に立たない
・結婚できなくて子供もいない
が突出して高いというデータが出ています。自分の考えをはっきりと相手に伝えることができないという特徴なんかは、日本人独特の特徴とよく言われるところではありますが、こんなのは美徳でもなんでもない。
他の項目についても、閉鎖的で、個人を尊重しない、自分の本当に進みたい方向性も選択できない、それを考える機会も与えられないという日本文化の悪しき慣習と文化が顕在化し、今の若者に生き辛さとして蔓延していると言えるかもしれません。
まあ、これは否定できないと思います。特に会社員の方々なら、嫌というほどこういったことは感じているはずです。
ただ、だからといって本当にそれを打破することはできないのか?そして、そもそもこの内閣府のアンケート調査のように、若者は絶望してばかりでしょうか?
〇それでも夢を持っている若者はいる
もしかしたらほんの一部の人だけを見ているのかもしれませんが、以前に青森市内で行われた「18歳のハローワーク」という、高校生と大人が混じって語り合うイベントに参加した時、結構みんなイキイキとビジョンを語っていたような気がします。
まだ曖昧さは残っているかもしれないけれど、自分の夢をはっきりと強い口調で語るところを見て、「こいつら本当に高校生なのか」と思ったほどです。彼らを見ていて、どちらかというと、自分達の世代のほうが絶望に満ちていたんではないかと思えたほどです。(ちなみに自分が高校生の時は、ちょうどアジア通貨危機で、不景気まっしぐらな時期だったことには変わりありません)
若い時に持った夢は、大人になっても影響します(自分がまさにそんな感じ)。間違って自分に向かない職業を選んでも、いずれ気付いて転職したり独立しようとします。
自分達大人が、この夢を壊すようなドリームキラーになってはいけないのは当たり前ですが、彼らにはドリームキラーなんて通用しないでしょう。何を言われようとも、自分の頭で考えることができると感じました。
決して絶望ばかりしているわけではなく、はっきりとした夢を持って動いている若者はかなり多いと感じたのが現状です。彼らには、日本国内だけではなく、世界中に進出して活躍してほしいと感じます。
〇絶望的な状況を打破する方法はある。
これについては、別記事で詳細に書いていきたいと思いますが、絶望的な状況を打破することはできると思います。
重要なことは選択の幅を広げることです。できれば、学生のうちからお金について一生懸命勉強することが望ましいと思います。これは別に経済学部に入れ、ということを言いたいのではなく(東大の経済学部出たからって凄腕の投資家にはなれません)、資産形成のための勉強をしてほしいということです。
キャッシュフローゲームなんかをやっていくとわかると思いますが、資産を形成するために必要な知識は、決してアカデミックな知識が必要ではありません。ただ、学校で教えてくれていないだけです。
夢を大きく持つのはとても大事なことですが、お金については現実的に将来を見据えた方が良い。「お金なんてなくてもどうにかなる」というのは嘘です。お金がなかったら何もできない。嫌々望まない方向に進まざるを得ないかもしれない。
お金がないときに重要なことは、「どうやってお金を作っていくか」と「得たお金をどうやって守って、増やしていくか」を考えることです。
並行して、自分のビジョンと目標を明確にしていく。働くことと、お金の管理はまったく別次元の話です。
お金の管理能力の必要性に気付くと、かなり人生が楽になります。少なくとも絶望的な状況には追い込まれなくなります。そうなれば、後は自分の好きなように、人生を選択することができます。