選択理論心理学を学んでいると、必ず上のような車の絵が出てくると思います。これは人間の行動のメカニズムをわかりやすく表現したもので、個人的にはとてもわかりやすくて気に入っている絵です(´∀`*)
上の絵はF1の絵ですが、別にF1にした意味は特にないです(・・;)多くの人は普通車の絵を使って学習しています。特にモータースポーツに興味があるわけではないですが、ただパワポで挿入できる絵を探していたら、たまたま適当な視線で描いている絵がF1だったので、F1の絵にしているだけです。
行動のメカニズムをわかりやすく学ぶ場合、自動車を上から見た絵を使います。前輪に行為と思考、後輪に感情と生理反応と書いていますが、これに理由があるからです。
〇コントロールできることとできないこと
車を例にするのであれば、ハンドルを動かす運転手が願望(上質世界)、エンジンが5つの基本的欲求とされています。運転手がハンドルを切ると、多くの車では前輪が動かされ、後輪はまったく角度を変えないと思います。これが行動のメカニズムのミソな部分で、コントロールできるのは行為と思考で、感情と生理反応は制御不能ということを示しています。
たしかにそうです。いきなり「怒れ」と言われても心から怒ることはできませんし、「汗をかけ」と言っても汗が出てくるわけがありません。
ネガティブな感情というと、先の「怒り」とか、「落ち込み」とか「悲しみ」とかになると思いますが、これらの感情をなくそうと思ってもなくすことができないわけです。
〇怒りや落ち込みに流されて思考が停滞するとどうなるか
仕事中だと怒りが湧いてきたり、失敗して落ち込んだりすることも多いと思います。この感情はコントロールできないので、とても苦痛です。
ひどい時は「どうしようもない」という気持ちになり、何もかも投げ出したくなることも頻繁にありました。ああもうダメだwww
ただ、そういう感情に流されて思考が停滞してしまうとどうしようもないわけですね。上の車で言うと、本当は右に曲がらないといけないのに、前輪が停滞してしまったので、まっすぐ進んでしまい、海にダイブしてしまう感じです。
また、落ち込みがやがて仕事や職場の同僚に対する強い怒りや憎しみの感情に変わり、破壊的な行動するのは、前輪が暴走していろんな人を巻き込む大事故を起こすことに例えられると思います。
つまり、怒りや落ち込みを回避するための究極の行動、自殺するか犯罪に手を染めるかクスリに手を出すか、いずれかを選択してしまうのです。
〇怒りや落ち込みを我慢せず、快適感情を得られるように考える
ここからは個人的な考えですが、こういう状態まで追い込まれる時は、不快感情でも無理して我慢している状態が長く続いた時だと思います。
不快感情を得るということは5つの基本的欲求を満たせていないシグナルなので、車の絵に例えればエンジンがぶっ壊れている状態です。本当は修理しないといけないのに、無理して我慢してしまう。
ありがちな例でいけば、本当は会社が嫌いなのに毎日会社に行っているとか、本当は大学でやりたいことなんてないのに、周囲から優等生と思われたいからめちゃくちゃ受験勉強を頑張るとか、本当は離婚したいのに、子供のことを考えると離婚できないとか、そんな状態です。
その状態が何ヶ月も何年も続いてしまったら精神状態がぶっ壊れてしまうと思います。自分もぶっ壊れそうになったことがあります。
そうではなくて、より快適な感情を得るためには、行為と思考を変えていくことが絶対的に必要なんだと思いました。我慢と忍耐は全然違いますからね。上質世界にないことで我慢していても、単なる生き地獄ですから。
例えば投資で失敗したり、会社の年収が下がったりした場合は、どのようにして損したお金を取り返すか考えることが必要ですし、仕事で失敗して周りに迷惑をかけたら、どうしたら今度はうまく仕事ができるかを考える必要があると思います。
不快感情をずっと我慢すると自殺や犯罪に向かってしまいますが、不快感情を得た経験は、何らかの思考と行為を変えるきっかけになると思います。「不遇な時は変化の兆し」という言葉をよく聞きますが、まさにそうだと思います。
ハンドルを握っている運転手は願望(上質世界)です。不快感情は運転手に本当の目的地を教えてくれると思います。
「今あなたが向かっている方向は間違っています。次の交差点を右に曲がって軌道修正してください」
不快感情はそういうシグナルだと思っています。本当のこと言えば、なかなかそう思えず、とにかく不快感情は嫌なもの、という気持ちもありますがwww
ずっとハンドルを変えずに前進していければ、こんなに楽なことはありませんが、どんな成功者でもハンドルを左に変えたり右に変えたり、ブレーキを踏んだりしていると思います。
葛藤は避けることはできませんが、自分の持っている本当の目的地に向かって、試行錯誤している人と多く関わるようにして、お互い高め合っていきたいと感じています。