会社員を続けて、積立投資などしながら強制的に貯金するなど、「早く退職したい」等の思いが強くて無駄遣いしたりもしなかったので、
だいぶお金を貯めることができました。全資産を考えれば、おそらくこのまま無職を通しても、独身で質素な暮らしを貫けば、15~16年暮らし続けることは可能でしょう。
年齢も年齢なので、お金が貯まるのは当然かもしれませんが、これによって、お金の金額だけではなくて、心の変化も見られるようになりました。そう、精神的余裕が生まれるようになってきたのです。
今回は、そんなお金を貯めて、それに比例するように精神的余裕が生まれて、現在どのような心境にあるのか、思うところを書いていきたいと思います。
■何とかなるかなあ
僕がお金を貯めてきた理由は、20代は結婚資金でしたが、それが次第に早期退職資金が欲しいと思うようになりました。
つまり、会社を辞めてもしばらく食いっぱぐれることがないようにしたい、という思いが強かったのです。
まあ、会社辞めたいのであれば、支出を上回る副収入を稼ぐようにするのが先決とは思いますが、それでもいくらかは貯金はするようにはしたい。
なので、大学時代よりもお金にはシビアになってきたし、無駄なことにはお金を使わないように気をつけてきました。
で、お金が貯まってくると、どのような気持ちになるか、先に書いたように精神的余裕が生まれてきます。
「まあ、今別に会社辞めてもいいや」「何とかなるだろう」という心境です。
一方で、「今すぐ辞めなくても別にいいかなあ」という気分にもなります。
会社で嫌なことがあったりして、「このまま会社にいちゃいけない」と感じて、若くしてあっさりと会社を辞めてしまう人の大半はお金がないような気がします。
お金がないと、精神的な余裕が生まれず、それによってストレス耐性もなくなってしまい、すぐにトリガを引いてしまうのではないかと思います。
逆にお金があることによって、精神的な余裕が生まれるので、比較的どっしりと構えることができます。
お金がある人が会社を辞めるときは、本当に徐々に荷物を降ろしていくような感覚で、冷静に判断して会社員の肩書きを手放していきます。別に焦る必要もないけど、会社に居続ける必要もない。
会社に残りつつも、定年までしがみつく必要性がなくなるだけで、どれだけ心が楽になるでしょう。この精神的な効果は、本を読んだり映画を見ても絶対に得られない効果です。
■仕事のやる気が自然になくなる
本当にお金が貯まってきて、辞めても10年以上大丈夫だろうなあ、なんて思うようになると、徐々に仕事のやる気がなくなってきます。
「宝くじで1億円とか当たったらどうする?」なんてことがよく話題になりますが、どうでしょう?ほとんどの人は1億円当たったら会社を辞めるのではないでしょうか。
「仕事のやる気がなくなっちゃまずいだろ!」と思う人もいるかもしれませんが、その仕事のやる気はどこから来ているものでしょうか?
もし会社の給料であれば、大問題です。言うまでもなく、それは給料に依存するという、最も恐ろしい生き方です。
お金が貯まってくると、そんな依存から手放すことができるんですよ。それで仕事に対するやる気がなくなって、何が問題なのでしょうか?
「会社員の肩書き」という、余計なモノから手放すきっかけになるので、実は喜ばしいことのような気がします。もちろん、会社の仕事が好きであれば、会社に残っていれば良いでしょう。
「お金が貯まると仕事のやる気がなくなってくる」は、一種の好転反応です。
■お金は増えれば自由、モノに溢れれば不自由
一方で、モノに溢れてしまうような生活はとても不幸だと感じます。当然いらないモノを抱えてしまうのは、お金を失ってしまうことになるからです。
不要なことにお金を使うことは、大きなストレスになります。モノに溢れていても、何も生み出しません。煩わしく、邪魔なだけです。不自由であることは、とても不幸なことです。
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一方、お金はどうでしょうか。あればあるほど自由になりますよね。お金自体は人を幸せにしないけど、選択肢は増やしてくれます。
将来の選択肢が増えると、人間の心は、どうやら解放されるようです。
体重もない方がいいし、家にモノもない方がいい、人間関係も必要最小限に留めた方がいいし、仕事も減らしていった方がいい。でも、お金だけはたくさんあった方が良いのです。