お金関係の本やネットの書き込みで、よく聞かれることの1つに「実家暮らしはお金たまらない」というものがあります。
自分は高校出てから実家暮らしをしたことがありませんが、実家暮らしであれば、基本的に家賃もかからないし食費も浮かせることはできるし、光熱費もかからないし、一見するとお金が貯まりやすい環境にあると思います。というより、そのはずです。
その代わり両親に3~5万円程度の生活費を入れている人が大半と思いますが、それでも実家から離れて一人暮らししている人に比べれば貯蓄は有利なはずです。
それなのに、なぜか実家暮らしではお金がたまらないと言われます。聞いたことある人も多いと思います。今回は、なぜそういうふうに言われているのか?そもそも本当なのかどうか、思うところを書いていきたいと思います。
■なぜお金たまらないと言われるのか?
◆両親のアドバイスを鵜呑み
なぜ実家暮らしはお金が貯まらないのか、と言われるというと、よく言われるのが両親に依存して自立できないというのがあります。
実家暮らしをしたことのない自分にはいまいちピンと来ませんし、実家暮らししている人でも、自立している人はたくさんいます。
何でこんなこと言われるのかなあ、と長年不思議だったのですが、最近思うのは、お金の管理も両親任せにしているということかなあ、ということです。
蓄財の仕方が親に言われるまま。投資せず貯金しなさいと言われれば貯金して運用に回さない。自分達の親世代ってかなり投資に対して誤った恐怖心抱いている人多いです。
保険なんかも親に言われるまま。保険に入るのが正しいかと言われれば、これも別記事で書いたとおり完全に間違いです。必要以上の加入は、将来の資産形成に大きく影を落とすことになります。
個人的な感覚ですが、実家に住んでいることで、親の考えをそのまま受け止めてしまい、自分でお金について考えなくなってしまう傾向にあるのかなあ、という気がします。たぶん一部の人だけだと思いますが。
お金について考える機会を与えられない、というのがもしかしたら実家暮らしだと自立できないと言われる所以かもしれません。
◆浮いたお金で浪費する
お金が貯まらない理由として多く言われるのはこっちの方かもしれません。生活費が少なくて済む分、余計にお金を使ってしまうパターンです。
これは会社員で独身寮や社宅に住んでいる人にも言えることですが、生活費を抑えられる分、お金の支出管理に甘えが出てしまい、飲みに出かけたりギャンブルにハマったり、女子であれば洋服代にお金かけたり。
結局一人暮らししている人よりも多くお金を使ってしまい、なぜかお金が貯まらない。お金にシビアになる環境ではないため、支出の管理が甘くなる。これは結構やってしまうかもしれません。
たしかに実家暮らしでも、独身寮に住んでいてもお金が全然貯まらない人は多いです。おそらく必要性に駆られていないのかもしれませんが、
何らかの環境の変化で一人暮らしになった場合も、この生活習慣から抜け出すことができなければ永遠にお金が貯まりません。結果的に会社を辞められない、子供の教育にお金を充てられない、老後も働き続けないといけないという生き地獄が待っています。
■結論
上記2つとも、これは蓄財に対するマインドの問題であり、やはり実家暮らしはお金を貯めやすい環境であることは間違いないです。
月々の貯蓄額を予め定めておき、収入よりも遥かに少ない支出で生活するのが資産形成の第一歩と思っていますが、この点では実家暮らしはかなり有利です。
実家暮らしでも蓄財に対するマインドを身に付けることは可能です。自分が将来いつまでにどのくらいのお金が必要か、なぜお金を貯めないといけないかがはっきりしていけば、この有利な環境を活かしてお金を貯めることができると思います。
逆に実家暮らしでお金が貯められないと、先に書いたように一人暮らしや結婚後にかなり苦労することになります。
この格差は年数が経てば経つほど大きくなると思います。