「ああ、何をやっても続かない……」
「ダイエットしようと思っているのに、また食べてしまった」
「もっと多く仕事こなすつもりだったのに、ついダラダラとやってしまった」
「資格の勉強を始めたが、すぐに挫折した」
「貯金しようと思っているが、つい散財してしまう」
こういった経験はないでしょうか?自分も結構こういった経験は多いです。一方で、少数かもしれませんが挫折せずに継続して成功した人もいます。
今回書評で書くのはアチーブメント㈱の青木社長の著書「一生続ける技術」です。
青木社長の著書と言えば、「一生折れない自信のつくり方」や、「目標達成の技術」の方が有名で、どちらかというと、この本は影に隠れている印象。
どの著者にも言えることですが、代表作以外の本も、実は良書で影響力が大きいということは結構あると思いますが、今回はそれを期待して読んでみました。
感想としては、どうして今まで継続できないか、今継続できていることはなぜできているのか、そのメカニズムについて理解できたし、
逆に、「今続いていないことは、別にやらなくていい」と、少し気持ちが楽になった本でもあります。
■願望にあることは自然と続く
好きこそものの上手なれと言われるように、そもそも好きなことなら自然にやっていますよね。
何かを継続できるメカニズムは、本当に単純で、その人の願望に適しているかどうか、というのが大きいですね。快適なことなら継続できるし、苦痛なことは継続できない。
ダイエットも貯金も勉強も、基本的には苦痛感情を伴いますが、この本(他の青木社長の本でも書いていますが)に書いてあると通り、こういったダイエットや貯金を挫折するかどうかは、今と未来の快適感情の天秤のかたむきによるものだと書いています。
例えばダイエットしたいと思っている人が、たまたまバイキング形式のパーティーに出席したとします。
ここで、その人は今の快適感情に従い様々な美味しそうな食べ物を好きなだけ食べるか、将来の自分の姿を想像し、ここは腹八分目、しかも低カロリー食品だけ選ぶか。
自分にとってダイエットのメリットがそんなに大きくなければ、目の前にある食べ物を好きなだけ食べることを選ぶでしょうし、ダイエットのメリットが大きければ自制できる。
貯金もそうで、会社辞めたいとか子供の養育費に充てたいという気持ちが強ければ貯金して堅実な投資ができますが、その気持ちが弱ければ、ほぼ貯金を使い果たしてしまうでしょう。
将来のライフデザインを明確に想像し、貯金もダイエットも勉強も、メリットを強く感じることができなければ継続できないということを書いています。
というより、メリットを強く感じなければ、努力して目標達成しても意味がないですよね……。
■5つの基本的欲求
以下の5つの基本的欲求に突き動かされ、人間は行動するという話。選択理論心理学の5つの基本的欲求のことです。(以下原文まま)
(1)生存の欲求=心身ともに健康で生きようとする欲求
(2)愛・所属の欲求=愛し愛される人間関係を築きたいという欲求
(3)力の欲求=自分の価値を認められたいという欲求
(4)自由の欲求=精神的、経済的な自由を得たいという欲求
(5)楽しみの欲求=主体的に何かを楽しんでやりたいという欲求
※【詳細記事】選択理論の基本的欲求|遺伝子に組み込まれた5つの欲求
願望(⇒これについては上質世界という言葉がありますが)を見つけるためには、この上の欲求が満たされるライフデザインを描くことが大事と言われています。
基本的欲求には各々強弱がありますが、最近気付いたのが、人間は欲求の強いことを優先的に満たそうとします。
自分の場合は自由の欲求です。お金について意識するようになって長年経過しているのは、この自由の欲求が強いからだと思います。お金があれば人生の選択肢を増やせますからね。
逆に欲求の弱い部分は優先的に実行できない。自分の場合、生存の欲求、愛・所属の欲求が弱いです……。
■続けたいことやめるべきことリスト
これについては後で別記事でシェアしようと考えているのですが、この本でもやめるべきことリストと続けたいことリストを書くことを勧めていました。願望の棚卸しのためです。
・これからも続けたいことリスト
以前自分が書いた夢リストのような将来やりたいことではなく、日々幸福を感じられるようなことを書く感じだと思います。
健康管理や良好な人間関係、収入になるような趣味、資産運用、優先順位を決めてから仕事するとか、将来自己実現に繋がることなんかは、この続けたいリストに書くようです。
・やめるべきことリスト
不健康、不摂生、不誠実に繋がることはすべて辞めましょう、と書いています。願望にないのに続けていること、例えば嫌々な会社勤めとか冷めた結婚生活とか、そういうのも今すぐ辞めようと書いています。
■自己中心性は継続の大敵
意味付けとか意義は自分にベクトルを向けるよりも他人に向ける方が強力になり、結果として願望も叶えやすいということです。
ここは自分が弱く、まだパラダイムになっていることも多いですが、人間は一人では生きられないということが腑に落ちると(⇒実際に振り返ると結構ありますよね)、期待とか感謝とかの気持ちがわいてくる。この気持ちこそが非常に強力だと。
以下の一文が結構響きます。(原文まま)
継続力のある人は、相手中心に考えることで環境に適応し、続けることに大きな意味を与えているのです。
■関連記事
【関連記事】自己実現の方法を基礎から学ぶ|「目標達成の技術」の感想
アチーブメントの青木社長の代表作の1つの目標達成の技術の感想です。
こういう中身の濃い成功哲学系の本は、時期を置いて読むと全然違う感想になることがあるので、何回か読むようにしたいと思っています。
また、何か別の気付きとかがあれば、その都度記事にして書いていきたいと思います。