会社を辞めて独立したい。会社を辞めて旅に出たい。そう思いつつも、なぜか腰が引けてしまうことがあります。
多くは経済的な不安や周囲の猛反対によるものではないかと思いますが、それだけではなく、自分自身の中で、会社をドロップアウトすることにマイナスイメージを持っている場合があります。
つまり、会社を辞めることを恥だと思ってしまうのです。そして、この感情を持ち続けることで人生を損してしまうのです。
■挫折したと思われる
「会社を辞める=挫折する、逃避する」「会社をドロップアウト=人生ドロップアウト」みたいなイメージを持ってしまう人は、どこか多いのではないでしょうか。
これは自分自身もそうでしたし、他の人も持っています。会社の周りの人、家族、両親、少なからず潜在意識にこの「退職=挫折」という気持ちを持っている気がします。
転職が当たり前の業界では、もしかしたら理解できない人もいるかもしれませんが、大企業ほど偏見と差別は強いです。
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中学校~高校時代を思い出してください。練習が辛いとかいう理由で部活を辞めた生徒に、そういう目で見たりとかしたことないですか?
それを大人になっても引きずってしまうのです。特に離職率の低い大企業なんかはその風土があるでしょう。
大企業だけではありません。自分の親世代も結構この価値観を持っている人が多いです。何といっても終身雇用が当たり前の素敵(?)な時代を生きた世代なので。
よって、会社をドロップアウトすることで、どこか後ろめたさを感じてしまうのです。
「なんで、俺はまだ会社辞めないのかな。いつまで会社にいるのかな……」そう思う人は自分の内面を掘り起こしてみてください。
もしかしたら経済的な不安以外にも否定的感情が出てくるかもしれません。そして、その感情は人生を損させるのです。膿を出すように、その否定的な感情を完了させないといけないような気がします。
■怠け者のレッテル
日本人って、どうも生きづらい世界が好きなようですね。会社を辞めた人に「怠け者」のレッテルを貼るようなことしますよね。
会社で働いている人にも怠けている人いっぱいいますよね。仕事しない挙句に、プライベートでも資産運用の対策したり副業したりしないので、会社にしがみつくしかないんですよ。これこそが本当の怠け者のような気がします。
でも、なぜか会社を辞めた人を「勇気ある行動」と賞賛するようなことはせず、「怠け者」「親不孝」と罵倒します。
そんなに会社をドロップアウトするってだめなことなんですかね……。
ちなみに、本当に怠けたくて会社を辞める人もいると思いますが、それも1つの選択だと思います。収入には大きく響くと思いますが。
■独立して失敗したら先がない
会社を辞めて独立して失敗したら先がないのです。特に大企業を辞めた場合はその傾向が強いです。自分のスキルで再就職することが難しくなるので。
これは社会的構造の問題で、我々ではコントロールできないところなので、あーだこーだ言ってもしょうがないかもしれません。
なので実績を積むまで会社を辞めることはたしかに反対です。「圧倒的成果を出せるまで会社は辞めるな」と言う声もよく聞きますが、たしかにその通りだと思います。
でも、だからといって、会社を辞めようとする人を罵倒するのは間違っていますよね。そんなリスクを背負ってでも、彼らはやりたいことがあるのです。
ただ、これは退職意思を後退させる大きな要因となります。この場合、「それではこのまま終身刑を言い渡されたように会社勤めを続けるのか」と聞かれれば、どうでしょう。
ほとんどの人は答えはNOではないかと思います。このまま会社勤めすることも、結局は地獄なのです。
そう考えると、退職して、本当にやりたいことを事業化する方が幸せではないかと思います。
副業でできる範囲であれば、会社勤めしながらでも良いかもしれません。会社の給料ももらえ、副業でも収入が入るのですから素晴らしいことです。
しかし、副業でできる範囲を超える日は、いずれやってきます。「もう会社にいる暇がない」という日がやってきます。この時、退職は必須となるのです。退職しなければ人生は大きく進まないのです。