昨日インターネットのニュースを見ていたら、以下の内容の記事に目が留まりました。以下記事概略。
投資名目で顧客から集めた資金のうち、約2億円を私的に流用し、申告せずに脱税したとして、投資セミナー企画会社のシンフォニー(本社:名古屋市)の実質経営者ら2人を脱税容疑で逮捕した。
セミナー参加者から投資名目で集めた資金を知人名義の複数口座に送金。2013年までの3年間、伊藤容疑者の生活費やプレジャーボートの購入に充てるなどし約2億200万円を隠し、所得税約7200万円を免れた。
容疑者らは2010年ごろから、東海地方を中心にセミナーを開催。FXなどの投資名目で「年36%の利回りがある」などとうたい、運用先として紹介した「コムズジャパン」など架空の資産運用会社に資金を振り込ませていた。
集めた資金の一部を顧客の運用益に充てる自転車操業だったとみられる。
※参考文献:中日新聞、朝日新聞
あー、たまに聞くFXの詐欺商材の記事か。と思っていたんですが、よく考えたら、この「シンフォニー」という名前に見覚えが。
そう、自分も3~4年前にシンフォニーという投資セミナー会社の勧める投資案件に勧誘されたことがあります。
どう考えてもクロだと思ったので相手にしませんでしたが、このシンフォニーの手口は、概ね以下のような感じだったと記憶しています。
■分配型のFX投資ファンド
このシンフォニーとかいう投資セミナー会社の勧める案件は、たしか分配型のFX投資ファンドでした。
具体的に言うと。一括で1000万円投資して、毎月3%の利回りが出るから、毎月30万円支払われるもの。
誘ってきた人も、「毎月の利回りで生活している人もいますよ~」なんてことを言っていました。
しかし、上のニュースの記事を見るように、実際に運用に回しておらず、ただの自転車操業。
払ったお金のほんの一部が支払われていただけ。で、気付いたら元本が無くなっていた、おそらくそういう末路を辿ったのではないかと思います。
これ、別記事でも書いていますが、投資詐欺の典型的な例で、過去にも似たような事例がニュースで取り沙汰されていました。
この手の話を絶対に詐欺と断定するのは間違っているかもしれませんが、統計的に、分配型に限らず、FX自動売買に関しては、自分の知る限りほとんどがクロです。
■マルチ商法の会員制システム
ちなみに、僕がこのシンフォニーが怪しいと思った理由はこれだけではないです。
シンフォニーは投資スクールのようなものを開催しており、会員になれば受講することができるのですが、その入会費が21万円。正直高いと感じました。持っている案件が上のようなFX投資ファンドですからね……。
しかも会員システムが紹介制になっているんですが、友達を紹介して連れてきたら、会員は報酬をもらえるとのことでした。つまり、ネットワークビジネスを導入した会員システムです。
別にMLMとかネットワークビジネスとかを否定する気は全然なく、ビジネスモデルとしてはありだと思うので偏見持たないつもりですが、扱っている商材が詐欺ファンドだったわけですから、これではただの会員集めのための実のないマルチ商法ですね。
投資案件にマルチ商法を絡めているものも、まともな話は聞いたことないです。
しかも、これが投資詐欺だった場合、被害者も同時に加害者になってしまいますから、かなり厄介です。
そして、これもまた投資詐欺の典型例で、たまに見かける話です。
裁判で勝ってもお金は返ってきませんし、被害者まで信用を失うことになるので、気をつけましょう。
〇関連記事
関連記事:【超厳重注意!!】投資詐欺の手口|こんな案件は怪しいです
上の関連記事にも似たような事例を紹介していますが、今回ニュースになったことで、より的を絞った記事を書いてみました。
上の関連記事を読むと、今回のシンフォニーの件は、かなり典型的な詐欺事例なのがわかると思います。
投資に限った話ではないですが、詐欺には絶対に気を付けるようにしましょう。