会社を辞めたい人なら、サザエさん症候群という言葉を1度でも聞いたことがあると思います。サザエさんの放送日は夕方の6時30分。
日本全国のサラリーマンやOLという名の社畜達が月曜日からの仕事を憂鬱に思い、ブルーな気持ちでサザエさんを見る、あれです。だからちびまる子ちゃんを見ても憂鬱だし、笑点を見ても会社員の人達は心から笑うことができないのです。
このように、一般的には日曜日の夜~月曜日の早朝が最も憂鬱になると言われています。しかし、この症状がもっとひどくなると、土曜日から憂鬱になったりします。
サザエさんやちびまる子ちゃんどころか、王様のブランチの時間帯に憂鬱になってしまうんです。さらに土曜日から憂鬱が度を越すと、金曜日の夜、仕事を終えて帰宅したときから憂鬱になったりします。こういう経験をした方も多いのではないでしょうか。
■「ちょっと今から仕事やめてくる」の一週間の歌
前回書評も書いたこともある、「ちょっと今から仕事やめてくる」(北川恵海著:メディアワークス文庫)という小説には、主人公が作った次の一週間の歌というのが出てきます。
月曜日の朝は、死にたくなる
火曜日の朝は、何も考えたくない
水曜日の朝は、一番しんどい
木曜日の朝は、少し楽になる
金曜日の朝は、少し嬉しい
土曜日の朝は、一番幸せ
日曜日の朝は、少し幸せ。
でも、明日を思うと一転、憂鬱。以下、ループ
※原文まま
すごい気持ちわかると思った反面、会社を辞めたい病がさらに進展したとき、僕の場合は以下のようになりました。
月曜日の朝は、死にたくなる
火曜日の朝は、生き地獄
水曜日の朝は、もうどうでもいい
木曜日の朝は、少し楽になる
金曜日の朝は、夜に近付くにつれて幸せになる
土曜日の朝は、既に憂鬱
日曜日の朝は、消えてしまいたい。以下、ループ
幸福度は1週間の終わりである金曜日がピークで、休日が始まった瞬間、既に月曜日の仕事が憂鬱でバックれたくなる気持ちになります。まともな気持ちで休日を迎えることができません。
で、だいたいこういう気持ちなると、幸福度の振幅の小さくなり、ほとんど毎日が憂鬱と言っていいです。
■土曜日から憂鬱=毎日憂鬱
土曜日から憂鬱になるということは、毎日が憂鬱ということです。これはもう、ここ数年言われている「新型うつ」という会社にいる時だけ憂鬱という状態とは、もはや違ってきます。
会社にいてもいなくても憂鬱なのです。今いる環境なり人間関係が強烈なストレスになります。精神が死んでしまいます。
以前、日曜日夜の憂鬱の対処方法について記事を書いたことがありますが、もはやこのような方法では気が晴れないでしょう。
こうなったら、もう会社を辞めるか休職するしか方法がありません。そして、こういう状態はいつ来るかわかりません。
20代のうちは楽しく仕事をしていても、30代になって立場が変わって急に辛くなることもあります。
こういう時に貯金もない、副収入もない、家を買ってしまった、会社以外に知り合いが誰もいないでは困るのです。
実際に、スポーツ選手が怪我で選手生命を絶たれることより、会社員がうつで会社員生命を絶たれる可能性が高いのです。
なかなか会社に疑念を抱くまでは行動しようという気は起きないし、仕事が楽しければ会社を辞めようとはなかなか思わないかもしれませんが、新入社員のときから、「いつ会社を辞めても大丈夫なようにしておく」という目標は絶対に必要だと感じます。