自己啓発書とかで、たまにこういう話を聞いたことないでしょうか?
「成功したいなら高級住宅街に住もう」
自己啓発書のなかには、貯金や投資といったことを重要視していない感じの本をたまに見かけますが、こういったフレーズなんか、まさにその典型例ではないでしょうか。
たしかに高級住宅街というか、例えば東京都内でも、一等地と呼ばれる場所に行くと、なぜかテンションが上がったりするものです。
でも、だからといって一等地に住むことには疑問符を感じます。言うまでもなく、ほとんどの場所はシェアハウスとかでない限り、家賃が高いからです。
特に注意したいのは、高い家賃を払っているがゆえに会社の奴隷を余儀なくされている会社員です。
自己投資のつもりで高級住宅街に住んで、逆に束縛された人生を送ってストレスを抱えてしまっては本末転倒ですからね。
今回はそんな自由を奪うリスクを抱えながらも、どこか魅力を感じてしまう高級住宅街に住むメリットについて、思うところを書いていきたいと思います。
■テンションが上がる
やはり前段で書いたように、一等地の高級住宅街はテンションが上がります。
出張やセミナー参加等でこのような場所に行く機会も結構多いですが、やはり都内の一等地はテンションが上がります。
どんなに倹約を心がけて生活していても、どこか危ういくらいの憧れを持ってしまいます。
テンションが上がるというのは、たしかに自己投資の要素かもしれないですよね。敢えて高級車を買ってみたり、ブランド品を身につけるような感覚でしょうか。
ブラブラ歩いているだけでテンションが上がるのですから、実際に住んだらもっとテンションが上がるのでしょう。
しかし怖いのは、こういう一等地に住んでしまって、身に付けるものまで高価なものでないといけなくなるように感じることです。
ただでさえ高い家賃を払っているのに、ベンツとかポルシェとか買ってしまったり(そもそも都心ならマイカーは無駄なだけと思いますが)、高級ブランド品を身につけてしまったり。
こうなってしまえば、あっという間に家計は火の車、お金の奴隷への道まっしぐらです。
実際に、白金台とか広尾とか青山とか歩いていると、やたら外車を多く見かけるような気がします。お金をかけているのは住む場所だけでなく、身の回りにもお金をかけています。
本当に金持ちならそれでもいいでしょうが、年収1000万円くらいで、このようなことをやってしまうと、間違いなく家計は破綻し、自由を奪われます。
一等地に住むのは、あくまで将来の夢として見据えても、まずは経済的自由を手に入れることを優先させた方が良いような気がします。
■成功者と触れ合いやすいのか?
一等地を歩いていると、どこか金持ちのオーラが漂っている人とすれ違うことが珍しくありません。
それゆえにテンションが上がったりするのですが、だからといって成功者や金持ちと触れ合うことは容易なのでしょうか?
これは少しわからない気がします。近くに住んでいるという理由だけで、金持ちや成功者に近づけるというのは、少し疑問です。
試してみるのも良いかもしれませんが、金銭的なリスクが伴います。また、高級住宅街に住んでいると、一流の人と出会いやすいという話も、実はあまり聞かないような気がします。
■通勤が楽で利便性が高い
最近よく言われるのがこの部分です。たしかにこれが最も合理的な気がします。
満員電車に1時間以上揺られて通勤して、会社に付いたらエネルギーを消耗してしまう……、そういう人であれば、なるべく会社に近くて利便性が高いところを探した方が良いでしょうね。
ただ、これは高級住宅街に住むというよりは、都心に住まいを探すメリットの方ですよね。
家賃を低く抑えられて、会社から近い住まいを見つけられるのなら、これはラッキーです。僕もその方が良いと思います。
ただ、少し疑問点もあります。そんなに満員電車が嫌な人って多いのかな?
僕も都内で働いていた時は、田園都市線で体が浮くほどギュウギュウ詰めの環境で通勤していましたが、そんなにストレスは感じなかったです。
たしかに情報商材の謳い文句とかに「いつまで満員電車に揺られるつもりですか?早く〇〇のノウハウを手にして経済的自由を得ましょう」という言葉は多いですが、そんなにみんな満員電車が嫌なものなんでしょうか?
満員電車よりは、職場の人間関係とかの方が、何百倍もストレス要因のような気がします。
しかし、タイムマネジメント上、通勤時間を短くしたいのであれば、会社の近くに住んでいた方が良いとは思います。おそらくストレスよりは時間管理の問題なんだろうなと思っています。
■参考記事
【参考記事】家賃は給料の何割ぐらいが目安なのか?お金を貯めたい人へ
やはり、個人的には、経済的自由を得たいのであれば、テンションが上がるからという理由で一等地に住むよりは、身の丈に合った場所に住むのが一番良いと思います。
都内に住んでいたり、出張の機会が多ければ一等地に行く機会は案外多いと思います。それだけで十分テンション上がるし。
自由を奪われるリスクを冒してまで高級住宅街に住むのは、個人的にタブーと感じています。