自分は先物取引とかやったことないですが、「空売り」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
投資の勉強をしないと、触れることのない用語だし、結構頭が混乱しやすかったりします。「何それ?」と言われたこともあります。
「おれには関係ない」と思う人もいるかもしれませんが、自分が空売りするようなことはなくとも、誰かに運用を任せるときに、一部先物取引なんかも組み入れる可能性はあるのではないかと思います。知っておいて損はないと思います。
ということで、今回は空売りについて、なるべくわかりやすく書いていきたいと思います。
■売買が逆
ざっくりと言えば、空売りとは通常の株式等の取引で行われる売買を逆にする行為という理解で良いと思います。
通常の取引は先に買って、後で売る。空売りは現物がない状態で先に売って、後で買う。空売りの説明はこれだけです。とりあえずこの理解で良いと思います。
と言ってもイメージが付かないと思うので、以下に解説してみたいと思います。
■転売で例えてみる
空売りについては、転売に例えるとわかりやすくなります。
例えば、800万円の車を仕入れて、900万円で売っている車屋さんがいるとします。例えばその車を仮にベンツとします。
その車屋さんはそのベンツを仕入れて売ることで100万円の利益を得ることができるわけですが、ある時、そのベンツが売り切れてしまいました。
しかし、とあるお客さんから、売り切れたタイプのベンツが欲しいという注文がありました。
「売り切れです」と言っても、お客さんは引き下がってくれません。確認すると、次のベンツを仕入れることができるのは2ヶ月後とのことです。
「2ヶ月後になっても良いか?」と聞いたら、お客さんは「それでも構わない」と言ったので、お客さんに先に900万円を支払ってもらいました。
2ヶ月後、予定通り車屋さんはベンツを仕入れて、それをお客さんに渡して、自分は手持ちの900万円のうち、800万円を仕入先に支払いました。
■今の価格よりも下落していれば勝ち
空売りは、このベンツを株式等に置き換えれば良いだけです。現物がない状態で先にお金をもらっておいて、後で支払う。その差額で損益が決まります。
現物がないものを売るから、空売りって呼ばれているわけです。
もし、先ほどのベンツの例でいけば、もしベンツが2ヶ月後に1,000万円に急騰していた場合は、その車屋さんは100万円損してしまいます。
つまり、通常の取引は、今の価格よりも将来価格が上がっていれば得をしますが、空売りの場合はその逆で、下落していた時に利益が出ます。
数年前に日本国債の空売りを仕掛けてるアメリカのファンドマネージャーが話題になったことがありますが、彼は日本国債の暴落を先読みして空売りを仕掛けたわけです。何年ものの国債を空売りしたか、少し気になりますが。
株式の空売りをしたいなら、信用取引口座なんかが必要になります、信用取引となると、レバレッジをかけることもできますが、まあ、そこは慎重に……。
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