実はここ半年、月に1回くらいのペースで小説講座に通うために、夜行バス往復という強硬手段で東京に行っていました。とはいっても、運良く後半は出張に併せて参加することが可能という幸運に恵まれたのですが。
あまりないようで、意外とある小説の書き方講座ですが、今回このような強硬手段を取ったのは、処女作を書いた際にお世話になったアップルシードエージェンシーの主催であることもあります。
【参考記事】出版エージェントに原稿を送ってみる|素人の自分でも出版できた方法
この年になると、何でもかんでも情報収集する気がなくなるんですよね。年を追うごとに、知識や情報の出処をかき集めるのも無意味になってくるし。新たな人間関係を作ろうという気が起きないという感じでしょうか。
そんな時に昔にお世話になったエージェント会社が講座を主催するということで、迷わず参加を申し出てみました。
この記事の内容
■どんな講座だったか
正式な講座名は「忘れられない小説を書く―最前線の技巧―」で、講師は小説家の津原泰水先生。
不覚にも写真を完全に撮り忘れてしまいましたが、場所は日本近代文学館(駒場東大前駅から徒歩10分くらいのところ)で行われました。
講義だけではなく、短編小説の課題が2回ほど出題されます。この講評を得られる3回目と最終回の講座終了後は懇親会が開かれました。
参考までに、津原先生のご著書を以下に紹介しておきます。なかには講座の課題になったものもあります。
■で、どうだったの?
結果的には大満足の内容でした。
やはり自分で書いたものを詳細に講評してもらうというのは本当に役に立ちます。目から鱗のアドバイスが本当に多かったです。
ストーリー構成、キャラ設定、文章の書き方、ビジュアル描写、心理描写、言うまでもなく小説は様々な作業とテクニックの集合体なんですが、それぞれにおいて本当に重要なところを教えてもらいました。
講座の内容である具体的な技術的な話や、小説の講評の詳細で技術に関わる部分については、ここで明かすのは控えますが、
いかに今まで砂漠の中で金の針を探すようなことをしていたか思い知らされました。本当に大きな収穫だったと思います。
個人的には、1回目の課題よりも2回目の課題の方が格段と面白くて心に残ると言われたのがとても嬉しかったです。
2回の課題を通して、自分が得た好評は概ね以下のような感じです。
(1)ビジュアルの描写に優れている。
(2)ストーリー展開は悪くない。次々と読んでしまう。
(3)いじめや虐待、DVなどの社会問題や難病ものなどは、他人も思いつきやすく、非常に競合である。自分の体験談でない限り、敢えてこのようなテーマを選んで激しい競争を勝ち抜くのは難しい。もっと自分にとって書くべきテーマがあるはず。
(4)登場人物の内面が足りない。または描写が執拗。もっとエピソードを足して登場人物の内面を描くこと。
(5)負け戦で良いから、主人公が困難に立ち向かっていく様子を描いた方が良い。
(6)同じ文章の繰り返しが多い(これを避ける技巧も教えて頂いています)。
(7)読者は主人公やヒロインを「イケメン」「美少女」と思い込んで読む傾向があることを念頭に書くこと。
小説家の世界は結構厳しい世界で、専業で食っていくには難しいのは認識しています。でも、自分の夢だからチャレンジしないわけにはいかないんですよね。
今後チャレンジするうえで無駄な努力を削ぎ落とすことができそうです。特にありきたりのテーマで、構成の時点でコケてしまうようなことは、もうなくなるかと思います。
ブランディングと収入の基盤を上げるためにも、ブログの収入を上げることが先決ですが、次のステップも着実に見えてきました♪