今回は「一瞬で心をつかむ77の文章テクニック」という文章術の本を紹介します。実は著者の高橋さんのセミナーは出張に併せて1度だけ参加したことがありました。分かりやすく文章のテクニックについて教えてくれていたので、気にはなっていたのですが、
今回ブログを開始したことで、「よし、買ってみよう」と思って、セミナー受講後しばらく経過してようやく購入しました。感想としては、もう少し早く買っておけば良かったと思えるほど良書と感じました。
〇物書き全員必携
この本の利点は、何といっても分かりやすく、かなり簡潔に文章のテクニックを書いていることです。項目としては、
Part1とpart2で「タイトル&見出し」のテクニック
Part3で「つかみの文章&リード文」のテクニック
Part4で「書き出し」のテクニック
Part5で「ストーリー&長文」のテクニック
を書いているので、ほぼ文章のタイプのすべてを網羅していると言っても過言ではないでしょう。一読した感じでは、書くことがメインとなる職業全員、つまり小説家、ビジネス書著者、コピーライター、アフィリエイター全員におすすめの著書と言える感じです。
簡潔に書いているので、そんなに分厚い本ではないですが、「物書き全員必携の著書」と言えるような感じがしました。
〇タイトル&見出しのテクニックを少しだけ紹介
では、どんなことが書いてあるか。Part1とpart2で書いてあることを少しだけ紹介します。
・101回目のプロポーズ
数字を入れるテクニックです。数字を入れることで、曖昧さが消えてインパクトが与えられます。自分もよくこれは心掛けるようにしています。
【例】年収500万円以下でも40歳で3000万円貯金は可能なのか?
・さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
疑問形のタイトルです。質問されると反射的に答えを見つけたくなります。これは自分も使うようにしています。
【例】老後の生活費はいくら必要?|会社の給料だけで老後に備える危険性
・緊急特番!総選挙で日本はどう変わる!?
緊迫感や危機感を入れて、読者の反応を刺激する方法です。自分が使った例だとこんな感じです。
【例】【超厳重注意!!】投資詐欺の手口|こんな案件は怪しいです
・なんのとりえもない僕でも就職できた方法
逆に安心感を与えて、自分にもできるんだ!!と共感させる方法です。自分が使った例ではこんな感じです。
【例】出版エージェントに原稿を送ってみる|素人の自分でも出版できた方法
・消費税アップに負けない、これからの節約術
タイムリーなニュースを入れる方法です。時代性を取り入れることで、「知っておかないと」という気にさせる方法です。自分が使った例ではこんな感じです。
【例】スタグフレーションで生活苦に陥った日本で生きるための大事な備え
・タイトル+サブタイトル
自分がブログで最も多用しているテクニックです。サブタイトルでターゲット層を絞ったりすることがあります。
【例】30代子持ちの夫婦が悩む生命保険の加入|保険料を節約したい方へ
〇目からウロコだけど忘れやすい
上で述べたことはほんの一部のテクニックで、長文のテクニックも含めると、全部で77個ものテクニックを書いています。上で紹介したテクニックはどちらかというと基礎的なテクニックで、もっと応用的なテクニック、目からウロコが落ちるようなテクニックがふんだんにわかりやすく書かれています。
ただ、それだけわかりやすく書かれているだけあって、どこか詰め込み感が否めない本です。目からウロコが落ちるくらいの納得感を得られる項目が非常に多いですが、すぐに忘れてしまい、悔しい思いをします。
試験勉強とかで、すごく解法のテクニックを分かりやすく書かれた参考書を読んで、その時は面白いほど理解できるのですが、すぐ忘れてしまう。そんな経験したことはないでしょうか?この本は少しそういう危うさを持ち併せているような感じです。テクニック本全体に言えることかもしれませんね。
これは著者の高橋さんも認めているみたいで、あとがきで「発見の興奮もすぐに収まり、テクニック自体も忘れてしまうことでしょう」と書いています。そこで、本の内容を活かして文章力を上達させる方法として、以下の2点を高橋さんは推奨しています。
・人に教える
うん、たしかにアウトプットすることで自分の身にもなりますね。この本はかなり人に教えたくなることが多く書かれています。
・実際に書く
最初は例文のマネで良いから、できることから始めましょうと書かれています。
〇一気に読むよりは、少しずつ読む
かなり凝縮された内容なので、一気に読んだだけでは忘れてしまいます。目からウロコの内容でも、1日に何個も吸収できるわけありません。
すぐに身につけたくなるような内容が多いですが、そこは我慢して、1日5分とか、1日1テクニックとか、少しずつ拾い読みしていく方が身に付くと思います。書く事で収入を得たいのであれば、手元に置いておきたい本の1つです。