過労死する前に逃げる|悩みを吐き出せる安心安全な場が必要

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ここ最近、電通の女子の新入社員の自殺が過労死と認定された件が、いろんなところで話題になっています。時間外労働が月に130時間とかで、東京労働局が強制捜査に入ったとのことですが、残業時間だけが自殺要因でないのは明白です。

「過労死する前に辞めれば良かったじゃん」という声もありますが、新入社員で実績をこれから付けていく時期に、そのような「逃げる」選択肢があったのか疑問です。

それでも自分は、やっぱり過労死する前に逃げることを考えた方が良いと思いました。逃げるとは会社を辞めることもありますし、休職という手もあります。

残業を減らすように努めてみるのも良いですし、人間関係を変えてみる、断捨離するのも良いでしょう。ようは何かしらいまの状態から逃げるという意味です。自己啓発的に言えば自分の殻を打ち破るということです。

心を病むと、このような自分の殻を打ち破るということができなくなります。でも、本当はその先にある世界にダイブしてしまった方が、ずっと心が楽になることがあるのです。

■他人事ではない電通過労死問題

電通の過労死の問題は、当然他人事ではありません。これは氷山の一角で、仕事のストレスで自殺した人なんてゴマンといるでしょう。日本はそういう生きづらい国です。単に過労死と認定されていないだけです。

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とにかく会社員というのは自由がありません。勤務時間も選べなければ、住む場所も選べません。大企業なんかだと仕事も選べません。

しかも、人が興味を持ちそうな仕事をしている会社は少ないと思います。実際に自分の会社も、全体的にそんなに魅力的な事業をやっているようには見えませんし。

そもそも企業理念を社員に見せる社長も少ないですし、企業理念を知っている社員も少ない。どう考えても興味の起きない企業理念を掲げている会社の方が多いのではないでしょうか。大企業や公務員では、その傾向は顕著でしょう。

なのに、他人と同じようにしていなければいけないという同調圧力、他人との違いを認めない排他主義、これこそが日本の実態ですから、これで自殺者が出てこない方が不思議です。

つまり、会社員とは定年まで働く場合、懲役40年の世界なのです。給料なんて、時間的拘束に対する慰謝料と捉えている人が大多数でしょう。

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■大学の部活の後輩も自殺した

自分にも、身近に仕事のストレスと思われることが原因で自殺した人がいます。彼は大学の部活の後輩でした。

亡くなったと聞いたのは、葬儀も終わって2~3ヶ月した後のこと。部活OBの伝手で知りました。

眠っているお寺までお参りに行きましたが、後輩のお母さんはまだ泣きっぱなしでした。亡くなって2~3ヶ月経っているのに、悲しみが癒えていないんだなと思いました。

彼は大学院修士課程を修了後、某大手ガス業界に入社しました。実は自分も就職活動で訪問した会社の1つです。

そこで何があったかはわかりません。卒業してから全然会ってなかったので。ただ、自分の中で苦しみを打ち明けられなかったのかもしれません。自分で解決しようとして、会社にも家族にも悩みを打ち明けられなかったのかもしれません。

自殺とはいかなくても、うつで休職、退職という話になれば、それこそゴマンとあります。仲の良かった会社の同期も、休職を繰り返して、結局会社を辞めて、いまは連絡が着きません。何をしているのか気になっているところです。

■心の叫びを打ち明けられるコミュニティを

このように心が追い詰められる人の多くは、悩みを打ち明けることができないのではないかと思うのです。

会社にも家族にも両親にも心の悩みを言うことができず、ひたすら自分だけでしまいこんでいる。仕事のストレスの場合は、自分が仕事ができないところとかを人に見られたくないという思いが働いて、なおさらそのように思うのかもしれません。

誰にも打ち明けることができないので、どうすればいいかわからなくなってしまいます。会社を辞めればいいのか、副業を始めればいいのか、副業を始めるにしても何をしたらいいのか。それとも会社に残ればいいのか。わけがわからないのです。

こういう場合は、絶対に会社とは別のコミュニティに属したほうがいいです。比較的ゆるいつながりを持つようにしましょう。

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できれば、辛いことを乗り越えてきたオーラのする人の多い場所を選ぶようにしましょう。彼らは自己開示するので、自分たちに勇気をくれます。そして、「こんなこと言ってもいいんだ」という思いにさせてくれます。自分のために、ひたすら頷いて承認してくれます。

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会社の仕事に悩んでいる人の大半は、自分が向いていない仕事をしているか、興味のない人に囲まれているかのどちらかです。これは間違いないです。自分も会社の人間にはもはや全然興味ないので。

会社なんてそんなもんです。欠点を上げたらキリがないですが、ようは自分に合うか合わないかだけなのです。うんざりしたら、人間関係を変えてしまえばいい。そして、会社との人間関係は割り切って断捨離するといい。もちろん会社を辞めてもいい。

冒頭で紹介した電通の新入社員は、時間外労働が130時間を超えていたと言います。異常な残業時間で会社と社員寮の往復になってしまい、会社以外の人間関係を築く時間がなかったのも自殺の要因になってしまったのかもしれません。

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