何もないからこそ幸せを感じる|物もお金も持たない贅沢

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ファスティング4日目の金曜日の夜。職場の人の一部は飲みに行って、今頃たらふく飲み食いしています。

金曜日の解放感に満ちた夜にも関わらず、僕は淡々とデトックスのメニューをこなすため、飲み会には付いていかず、何も食べず、水だけを飲み、一冊の本を読んでいました。

ファスティングに取り組んでいるのは、単にダイエットのためだけではなく、今回は心の浄化も目的としていますが、そんなときに読んだのが、「モノやお金がなくても豊かに暮らせる。-もたない贅沢がいちばん」(ヘンリー・D・ソロー著、増田沙奈訳、興陽館)。

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最近、この本のようなタイトルのような考えや思考に心惹かれるようになってきました。何もないからこそ感じることのできる幸せ。車も家も家具も家電製品も、何もないからこそ見える情景、感情。

このすっきりとした湖のような幸せな気持ち。年齢を重ねるごとに、そういうのを求めるようになってきました。

この本は、ソローの代表作「森の生活」を中心とした名言集。読んでいるだけですっきりと心が浄化した気分になり、1人でふらっと自然いっぱいの場所に出かけたくなるような1冊です。

今回は、この本で、印象的だった箇所をいくつかシェアしていきたいと思います。

■モノは「必要最小限」でいい

〇物は荷なり。そして身と心の自由を奪う罠になる。

最近の自分の生き方に、最も近い考えがこの言葉です。だから、自分は家なんて永久に買う気がおきない。タダで手に入ったり、よほど格安で手に入れば話は別ですが。

マイホームを買ったら、基本的に移動の自由が効かなくなってしまいますし、住宅ローンに縛られて会社からも逃げられなくなる。そんなの生き地獄です。

家具や電化製品もそう。別になくても良い不要な物は本当に多い。僕がミニマリスト的な思考に共感するのは、身軽さゆえに、旅がしやすくなることだと思います。

スナフキンみたいな生き方が理想だなあ。⇒スナフキンの名言集はこちら

〇日没とともに終わる一日の仕事。年に三、四十日。それだけで人は生活できる。

実際に生活レベルを可能なところまで下げて、自給自足を始めれば、少なくとも限界集落なんかでは可能ではないかと思います。

どうも、週に5日、金曜日の夜だけ解放感に満ちるような生活に、僕は疲れ果ててしまったようです。別にそんなに忙しいわけではないから、会社勤めが向いていないんでしょうね。

■お金のために生きるのをやめる

〇紅茶もコーヒーも飲まなければそれを買うために働く必要もない。

まさしくそうですね。紅茶やコーヒーならともかく、これが家とか車になったらわかりやすいと思います。

家や車が欲しいために働き、車なんかは飽きたら買い替え、また働く。働けば働くほど、求めれば求めるほど貧しくなっていく。

所有満足で多幸感を感じるなら、それも良いでしょうが、自分はそういうのがまるでない。何か買うために働くことのほうが、よっぽど虚しい。

〇なぜ感動を買い求めようとするのだろう。外に出て歩けば、一年の四季の変化の中に、千年にも及ぶ感動が待ち伏せている。

映画やドラマで得る涙を流す感動も良いですが、自然から得るささやかな感動も良いですね。

ぼーっと雲を眺めたり、たまに出てくる虹に見とれたり、雪景色にうっとりしたり、たまに遭遇する野生動物を見て嬉しくなったり。

そんな贅沢を味わえるのは本当はとても幸せで、しかもタダなのに、日々疲れ果ててしまうと、そんな景色を味わうチャンスをみすみす見逃すことになってしまう。たしかにもったいないですね。

■生活は「限りなく簡素」が美しい

〇なぜ引越しをするとき、家具を持っていくのか。その家具は、自由を奪う罠なのに。

移動の自由を求める僕は、引越しは充分なほど身軽にしたいです。

スナフキンのようにリュックサック1つというのは無理にしても、余計な家具や電化製品はもたないようにしたい。めんどくさいし、お金はかかるし。

物を持っても何も良いことはない。これは引越しの時に強く実感するところかもしれません。だから、引越しは断捨離のきっかけになる、という理由で頻繁に引越しする人も多いかもしれませんね。

〇詩人になる。持っているものはすべてなくなったら。されば、なにものにもひるまなくなる。

彼らを突き動かしているのは純粋な愛だからだ。彼らがいつやってくるかは、だれにもわからない。詩人は、いまだと思えば医者が寝ている時間にだって外に飛び出していく。(原文まま)

この一文を読んで、詩人のように生きたいと思ったのは、僕だけではないように思います。今は詩人でなくとも、こういう生き方は可能ではないかと思います。

本の感想を半分くらい書いたけど、もう2,000字を超えるほどになってしまった。残り半分の書評は、別記事で紹介します。

【後半部分の書評】【会社を辞めて旅に出る】そして自然に溶け込み生きる実感を得る

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【関連記事】池袋「たまにはTSUKIでも眺めましょ」に行って生き方や働き方を見つめ直そう

このソローの名言を読んでいて思い出したのが、池袋のオーガニックバーの「たまにはTSUKIでも眺めましょ」です。

ダウンシフト、足るを知る、週休3日……。

シンプルに、もたない贅沢を満喫できれば、そんなに無理して働く必要もない。

少なくとも、嫌なことで働く必要もない。

本当の幸せって何なのか。働き方や生き方を見つめ直したくなる居酒屋。本当にそういう場所があるんです。

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