会社が辛すぎる人おすすめの小説「ちょっと今から仕事やめてくる」の感想

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2015-09-07 17.20.06

今回の書評ブログの題材に選んだのは「ちょっと今から仕事やめてくる」(北川恵海著:メディアワークス文庫)という小説。

たまたま本屋で見つけたんですが、会社勤めの人であれば、つい手に取りたくなってしまうようなタイトル。「仕事が辛すぎる~」とか感じることありますよね。

自分もいずれ会社を辞めて独立したいと考えているのと、何度か会社をバックれたくなるようなことがあるので、タイトルを見て即効で買ってしまいました。

感情移入しやすいテーマだったのと、電撃小説大賞受賞作品というだけあり、かなり読みやすい文章で、本を読むのが遅い自分でも2~3時間で読み終えてしまいました。

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■こんな人に読んでほしい

・貯金も副収入もないけど、何もかも嫌になって会社を辞めてしまいたいと思う人

・会社を辞めたいけど、辞められないと思っている人

・仕事で思うように成果が出せず、職場で後ろめたい思いで辛い状態の人

・サザエさんが終わる時間当たりから憂鬱になる人

・1度でも死にたいと考えたことがある人

・人間嫌いになりそうな人

・上のような状態に追い詰められている友達が身近にいる人

・自分の人生このままで良いのかなあ、とため息付いている人

・ブラック企業で働いている人

・別にブラック企業ではなく、待遇も給料も良い会社に勤めているが充実感のない人

・誰のために何のために生きているのかわからない人

・最近親孝行していないなあ、と思っている人(僕もその一人でしたが……)

※後半の両親との電話のやり取りのシーンなんかは泣けてきます。

・会社で自己実現できないのを薄々感じている人

・いずれ会社を辞めて独立したいと考えている

・今はフリーランスだが、元々は会社員だった

上のいずれか1つでも当てはまる人は一読をおすすめします。

予想以上に考えさせられる作品でした。

また、本書の序盤に書いてある、以下の一節にピンと来た方は、特に強くおすすめします。

一週間の歌 作詞作曲 青山隆(←ブログ管理人注:主人公の名前です)

月曜日の朝は、死にたくなる

火曜日の朝は、何も考えたくない

水曜日の朝は、一番しんどい

木曜日の朝は、少し楽になる

金曜日の朝は、少し嬉しい

土曜日の朝は、一番幸せ

日曜日の朝は、少し幸せ。でも、明日を思うと一転、憂鬱。以下、ループ

■ヤマモトのような友達

この小説で、最も重要な人物は、自殺しそうな主人公を助け、最後まで正直に自分の素性を言わない、ヤマモトという人物。

本を読み進めながら、自分は会社内外でこのような友達が何人いるだろうか考えてしまいました。

時に愚痴や悪口になってしまっても、このように仕事の悩みや将来の夢、現状の理想と現実とのギャップ、過去に何があったか、これからどうしていけばいいか、

そういうことを、居酒屋で何時間も語り合えるような、心を開ける友達。それでいて全然遠慮のいらないタイプ。

ヤマモトほど心を開けるような相手でなくとも、このような友達が身近にいるかいないかが、結構重要だと感じました。

大事なのは仲間の存在。居心地の良い関係ではなく、お互い高め合えるような関係。ヤマモトのような友達は明らかにお互いを高め合えるような関係です。

職場の人間関係が閉鎖的で窮屈であれば、会社以外のコミュニティでも良いから、似たような思いや過去を持った人と交わるようにした方がいいです。

本当に、この小説の主人公のような感じで悩んでいる人は本当に多いです。何かしないといけない。変わらないといけない、成長しないといけない。でも、どうしたら良いかわからない。

ようやく成長してきた、ようやく鬱屈状態から抜け出したかと思ったら、仕事のトラブルや人間関係がきっかけで、実はそうではなかったことを思い知らされる。よって、さらに思いつめられてしまう。

そういう人は本当に多い。自分だけではなかった。そう思えるだけで、そして、それを抵抗なく自己開示できることで、どんなに救われるか。

そして、もっと重要なことは、自分はヤマモトのように、人に積極的に仲間のために心を開いているかどうか。ようは自ら貢献できる人になっているか、ということです。

この小説、その辺に溢れている自己啓発書よりも全然刺激を受けます。小説なので、あまりネタバレになるようなこと書けないのが本当にもどかしい……。

■会社辞めますか?それとも死を選びますか?

主人公は冒頭だけでなく、途中もう1回自殺しそうになります。

この作品では、会社を辞めますか?それとも死を選びますか?という問いについても非常に考えさせられます。

冷静になれば、「そりゃ死ぬくらいなら会社辞めればいいじゃん」と答えはすぐに出てきますが、実際に追い詰められると、この問題はそんなに単純ではないように思えてしまいます。

・会社辞めたい、でも辞めたら、その先食っていけなくなる

・会社辞めたら、周りからこいつ逃げたと思われる

・会社辞めたら、親に心配かけるし、家族には迷惑かける

・負け犬と言われたくない、でももう耐えられない

・おれは使えない人間だ

・もう自分には価値がない

・おれはもう何してもだめだ

・人生、何もいいことなかった

・どうせこれから先何もいいことない

てな感じで、本当は逃げ道はあるにも関わらず、ないと思い込んで、追い詰められて死を選んでしまう、もしくはそんなことを延々と考えてしまう。

そして、このような思いをした会社員は非常に多いのではないかと思っています。

でも、この小説を読むと、やはり、死ぬくらいなら会社を辞めた方が良いということを再確認できます。

死ぬくらいどころか、欝になるくらいなら会社を辞めた方が良いでしょう。

【参考記事】会社辞めますか?人間辞めますか?精神的に限界が来ている方へ

※本書を読む前に書いた記事です。

たしかに会社を辞めてしまうと、特に新入社員なんかは蓄財もないし退職金なんか出ないので、失業保険が支給された後、すぐに不安に襲われるでしょうが、それでも死ぬよりはましだ。そんなことをまじまじと感じる小説です。

そして、自分は誰のために生きているのか、誰に感謝しながら生きていかなければいけないのか、そんなことも考えさせられます。

正直言うと、読んでいて先が読めてしまう箇所もあり、そこに若干不満を感じる読者もいるかもしれませんが、そんなことも気にならないくらい、読後この小説から得られることはとても大きいでしょう。

読みやすく、簡潔明瞭。小説にしてはすぐに読み終わります。ちょっと辛い思いをしている、凹んでいる人はすぐに読むことをおすすめします。

※第21回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞作品

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