【読書感想文】現実を視よby柳井正|3年ぶりに読んだがやはり良い本だ

シェアする

2015-10-12 19.45.50

ビジネス書とか自己啓発書を読んでいて、「あ、イタタ」とグサリと自分の弱点や怠惰な部分を突かれてしまったような気になる本ってありませんか?

でも、そういう本の多くは、なんか申し訳ない気持ちになる一方で、熱い気持ちがこみ上げてきます。

僕が3年前に読んだユニクロの柳井正氏の「現実を視よ」もそんな1冊でした。

辛辣なまでに国民と日本政府の現状を嘆いているような記述もありますが、自分にもグサリと突き刺さることが多く書かれていました。

ですがタイトル通り現実を直視したうえで著者が書いた打開策には心を奮い立たせるものがあります。

厳しい口調で書かれているのは、きっと著者の日本に対する熱い期待の裏返しではないかと思います。多くの人に読んでもらいたい優良図書です。

今回、柳井氏が書いた内容のうち、日本の現状に関わるところと、打開策について分けて印象に残った箇所をシェアしていきたいと思います。

■日本の現状

※2012年10月に発売された本なので、柳井氏の見た2012年当時の日本の現状です。ただし、3年経った今でも充分通じるものはあると思い、そのまま印象に残った箇所をシェアすることにしました。

・日本は世界から完全に無視される国になった。アジアの中で日本だけ取り残されている。

・早ければ日本は3年以内に財政破綻。⇒痛みを負うのは国民。

・日本人の海外に対する無関心さは、不思議さを通り越して異様

・日本の生活レベルは他アジア諸国と比べても「中の下」

・太平洋戦争の敗戦も、バブル期以降の日本の衰退も、その本質は似ている。

・国債は未来からの借金。日本の現状は社会主義国そのもの。⇒国家財政がもたない。

・「企業は突然死」するという感覚が世界的に常識。「大企業なら一生安泰」という日本人の発想こそ特殊。

・日本の政治家は四流⇒目の前の原資を配ることで、いかに国民の人気を集めるか、そればかりを考える集団

・事業仕分けで廃止と判定された事業が、実はこっそりと復活している。⇒政治家がはしゃいだだけのパフォーマンス

・財政健全化のための増税がばら撒きに使われている

・「消えた年金問題」の損害を与えた当事者は責任を追及されず、いまだにのうのうと働いている。

■打開策

・「何よりだめな日本」という現実を直視して、自ら誇りを持って生きていけるだけの力をつけろ。⇒経済的自立を目指せ。

・企業が本当に顧客の立場に立って、何が欲しいか、何を求めているかを頭がショートするくらい考えなければビジネスは成功しない。

※自分の座右の銘の1つです。→その他の僕の好きな言葉についてはこちら

・心の底から「こうなりたい」と思う姿を、誰に遠慮することなく思いきり描けばいい。

・現状維持でいい、そう思った途端、進歩は止まる。この国にもう、安全、安心、安定はない。

・Ask not what your country can do for you. Ask what you can do for say.

■「現実を視よ」を読んだら……

大前研一氏と柳井正氏の共著、「この国を出よ」です。

この本も少し古く、ブックカバーでは2010年頃の本ですが、テイストが似ており、この本も良い意味で現実を見せつけられます。

■柳井正氏の最近の本

「経営者になるためのノート」という本です。

僕は経営者というより、まずは個人事業主としてやっていきたい気持ちが強いですが、それでも強くおすすめできる本でした。⇒書評はこちら

シェアする

フォローする

この記事をお届けした
解放デビューの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!
スポンサーリンク

スポンサーリンク